日本高校野球連盟(高野連)は8月9日から甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催される第103回全国高校野球選手権大会の開会式について、49代表校すべてが参加して通常に近い形で行う方針を固めた。
新型コロナウイルス感染対策のため、入場行進は簡素化。通常はライト側からバックネット前を通過してレフト側へ回り中央に整列、全てのチームがそろったところで内野方向へ前進するが、今回の入場行進は選手が球場内を1周せず、あらかじめセンター周辺に整列して、1校ずつ紹介しながらホームベースの方向へ前進する形式などを検討している。
今春の第93回選抜大会では大会第1日に出場する6校のみが行進した。
また、応援に関するガイドラインが決まり、一、三塁側とも学校関係者は内野席に入場する。楽器を使う生徒を50人以内に制限する吹奏楽部員はアルプス席に入場し、部員どうしの対面を避けて一定の間隔を取り、横並びで演奏するなどの感染対策を講じた上で応援が可能となった。大声は出さず、拍手での応援を基本とする。メガホンの持ち込みは可能となるが、使用は「たたく」のみで、太鼓の持ち込みも1個までとする。
さらに日本高野連は、一般の観客を入れないことで収入が大きく減少し、感染防止対策にかかる費用も膨大になるため、 目標額1億円の 「クラウドファンディング」を行う。集まった寄付金は大会の開催費用の一部に充てるほか、都道府県高野連の運営の支援にも活用する。