“日本を歩いて測った男”伊能忠敬の特別展 70点の資料から足跡をたどる | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“日本を歩いて測った男”伊能忠敬の特別展 70点の資料から足跡をたどる

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 誰もがその名前を聞いたことがある伊能忠敬の足跡と最新の科学研究調査の成果を紹介する《伊能図上呈200年記念特別展「伊能忠敬」》が 神戸市中央区の神戸市立博物館で開催されている。2021年8月29日(日)まで。

 1800年から17年をかけて行われた伊能忠敬の測量事業。その成果は孫の忠誨(ただのり)によって「大日本沿海輿地全図」として、1821年幕府に上呈された。今回の特別展はそれから200年になるのを記念したもの。70点の資料から忠敬の足跡を振り返る。

「大日本沿海輿地全図」は、江戸城内に収蔵され、明治政府に引き継がれた。しかし1873年、皇居火災によって灰燼に帰すことになってしまった。伊能家から政府に献納された「大日本沿海余地全図」の控えも、1923年の関東大震災による火災で焼失したという。しかし、これ以外にも忠敬らによって作成された地図や絵図などの「伊能図」は、各地に残されており、中でも大名家に残されたものは華麗に仕立てられている。

 会場には大名家旧蔵伊能図や、旅の成果を地図にする際に使った道具などが展示され、日記なども見ることができる。

 忠敬は旅について細かく日記をつけており、その数は53冊にもなるという。神戸に来たという記述もあり、測量だけでなく布引の滝など名所を訪れたことも記している。

 伊能忠敬や彼の作成した日本図に関し、多くの研究が行われている。しかし全容は把握されておらず、今も研究が進んでおり、展示では最新の研究の成果も紹介する。


◆伊能図上呈200年記念特別展「伊能忠敬」
会期 2021年7月10日(土)〜8月29日(日)※8月4日から後期展示
休館日 月曜(8月9日は開館、8月3日と10日は休館)
会場 神戸市立博物館(神戸市中央区京町24番地)
【神戸市立博物館 公式HP】

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