新型コロナウイルス感染拡大にともない、友人との飲み会や会社での会食など、交流の機会が激減した昨今。それに代わり、現在はパソコンやスマホを使ったリモートでの食事会が流行している。この新たな生活様式に着目した新サービス「ハコシェフ」が、6月からスタートしている。
株式会社Cqree(シークリー)が運営する「ハコシェフ」は、リモート食事会が行われる際に、参加者の各自宅へ同じ食事とドリンクを届けるというもの。
現在の加盟店は8店舗で、いずれも予約が難しい有名店ばかり。麻布十番の本格フレンチレストラン「釜津田(かまつだ)」では、和牛のローストビーフ・鴨のロースト・ムール貝のシャンパーニュ蒸しなど。ケータリングを手掛ける「SIRCUS(サーカス)」からは、牛もも肉のやわらか自家製ローストビーフ・オマール海老とキャビア・骨付きラムとフォアグラ。「銀座割烹里仙」では、ハマグリの山椒時雨煮・サワラの西京焼きといった、こだわりの料理を楽しむことができる。
ドリンクは、クラフトビール3本セット・赤白ワインセット・アルコールフリー3本セット・ソフトドリンク3本セットの4種類があり、食事会のシチュエーションや料理との相性、アルコールが苦手な人向けに様々なパターンが用意されている。料理の質にこだわり、お店の味をそのまま食べてほしいという想いのもと、宅配は冷凍ではなく冷蔵で提供される。そのため店舗によって配送エリアが若干異なるのだそう。詳しいメニューや配送エリアは「ハコシェフ」公式ホームページを要チェックだ。
同サービスを開始した経緯について、株式会社Cqree取締役の武田さんは「もともと、当社は法人イベント向けに高級弁当のデリバリーを行っていましたが、コロナ禍でイベント自体が軒並み中止に。その代わり、リモートでも会食ができるよう各自宅へ料理を届けて欲しいという依頼が増えたことがきっかけでした」と話す。
これまでのリモート食事会では、各々の食べるものにバラつきがあったが「それぞれ家にいても、同じ食事やドリンクを楽しめる」という、ありそうでなかった新サービスが誕生したのだ。
「ハコシェフ」を利用するシチュエーションは多岐にわたる。例えば法人の場合はリモート懇親会やミーティングに。個人利用の場合は、遠くに住む両親との食事会や友人との飲み会に。さらに、趣味の仲間と同じ食事を味わいながらスポーツ中継やライブ配信を楽しむなど様々な場面で活躍するだろう。「ハコシェフ」では、1人~数百人まで対応可能なため、どんな規模の食事会でも利用ができる。