5日午前10時半ごろ、神戸市兵庫区の路上で特定抗争指定暴力団・神戸山口組系直系組長(67)が何者かに拳銃のようなもので撃たれたとの情報が兵庫県警にあった。銃弾は組長の左脚に当たり、かすり傷程度。兵庫県警は抗争事件の可能性を視野に捜査本部を設置した。
組長は自宅を出て、迎えの車の後部座席に乗る際に撃たれたとみられる。犯人は男とみられ、犯行後に現場から立ち去った。兵庫署には近隣住民から「複数回、パーンという音を聞いた」という情報も寄せられている。現場はJR和田岬駅から北東約300メートルの住宅街。兵庫県警は特別暴力団対策隊(特暴隊)を現場一帯に派遣し、住民の不安解消のため監視活動を行う。
この組長は、2019年4月に神戸市中央区の商店街の路上で、対立する特定抗争指定暴力団・六代目山口組系組員らから背中や尻を包丁で刺されて重傷を負った。殺人未遂などの罪で逮捕、起訴された組員らは先月、神戸地裁で実刑判決を受けた。