西島秀俊・岡田将生らの存在感にしびれる 『ドライブ・マイ・カー』 村上春樹原作・濱口竜介監督 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

西島秀俊・岡田将生らの存在感にしびれる 『ドライブ・マイ・カー』 村上春樹原作・濱口竜介監督

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 村上春樹の短編を映画化。役者陣が人間に向き合う演技に圧倒されます。観るべき映画『ドライブ・マイ・カー』が8月20日(金)、全国ロードショー。カンヌ国際映画祭で日本映画として史上初となる脚本賞に輝くなど全4冠獲得しています。

 主人公は、家福(かふく)悠介。彼は舞台俳優で演出家でもあります。家福は脚本家の妻・音(おと)と満ち足りた暮らしをしています。音は家福を愛しているのですが、一方で浮気を繰り返しています。役者である家福は妻を疑って、自宅でも嘘の自分を演じています。

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 こうした中、音は突然死んでしまいます。2年後、家福は広島の演劇祭で演出を任され、車で向かいます。ここで、専属ドライバーとして寡黙な女性・みさきを紹介されます。演劇祭のオーディションには、音の浮気相手だった俳優・高槻が参加します。

 完璧な運転をするみさきには、ある過去がありました。妻を亡くした喪失感と妻へのわだかまりを抱えている家福は、車の中で毎日、みさきと過ごし、お互いの過去を明かしながら、自分が目を背けてきたことに気づくのでした……。

サブ1

 原作は、妻を失った男の喪失と希望を綴った村上春樹の短編小説 「ドライブ・マイ・カー」。この作品に惚れ込んで映画化を熱望、脚本も手掛けるのは、『寝ても覚めても』の濱口竜介監督。

 演劇論が物語の中心に据えられていて、家福役の西島秀俊、高槻を演じる岡田将生、みさき役の三浦透子、 それぞれ圧倒的な存在感を発揮しています。

 車の中で対話する場面が何度も出てくるのですが、人間の複雑な感情を伝える役者陣の演技に引き込まれます。キャストが表現を超越して役にはまっているのが分かります。

 家福の愛車として登場するのは、スウェーデンの航空機メーカー・SAAB(サーブ)がつくった「サーブ900」です。航空機のフォルムを応用した独創的なデザインや機能が話題となりました。日本では1980年代に輸入されて人気となりましたが、紆余曲折を経て2017年に自動車ブランドが消滅。原作では黄色のサーブ900コンバーチブルという設定ですが、映画では風景に映えるよう、赤い車体のサーブ900ターボのサンルーフが使われています。


【公式サイト】

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