美しい里山風景の中を散策しながら自然や生きものの観察、米づくり体験などができる「国営明石海峡公園神戸地区 あいな里山公園」(神戸市北区)。同園では、秋の里山を満喫できる様々なイベントが開催されている。
あいな里山公園は、「里地里山文化公園」をコンセプトに、地域の里地里山の景観を保全再生。大都市近郊で誰もが気軽に里地里山文化を体験できる公園として、2016(平成28)年5月28日に第1期開園を迎えた。
園内では、棚田や水田、畑、蓮田が広がる谷間。そして古いものでは400年前に建てられたという茅葺き古民家を移築再現。また茅葺きの農村舞台も再現している。里山風景の中で、田んぼや草花、季節を感じ、そこに生きる生き物たちとのふれあいを体験することができる公園で、農業体験や伝統芸能などのさまざまなイベントが行われている。
秋の園内では、秋の七草のオミナエシ(女郎花)やフジバカマ(藤袴)、また赤い実を付けた様子がタコの足のように見えるタコノアシ(蛸の足)など、希少な植物も観察することができる。
10月3日(日)、9日(土)、10日(日)に開催中の「あいな里山秋フェスタ2021」では、稲刈り体験や、芋掘り、竹細工の工作や、干し柿づくり、丸太切り体験のほか、炭焼き体験や、足踏み脱穀体験など、里山の遊びや暮らしを体験できるプログラムが行われる。それぞれ事前申し込みや、当日受付のものがあり、同園ホームページで確認が必要。また11月にはレンコン掘りの催しを開催予定。
あいな里山公園の久田祐樹さんは「オープンして5年経ったが、まだ園を知らない神戸の人も多い。秋のあいな里山公園にぜひ遊びに来てほしい」と呼びかけていた。
自然環境が整備された同園は、映画『るろうに剣心』シリーズの完結編2部作のロケ地にもなった。園内の里山交流館では現在、「るろうに剣心 最終章 The Final / The Beginning 写真展 in あいな里山公園」を開催中。劇中のシーンや撮影の様子のパネル展示などが行われている(開催期間が延長され、10月31日まで)。