2021年デンマークF4の最終戦となる第7ラウンド(第16~第18戦)が、10月2日、3日、ユトランドリンクで開かれ、Jujuこと野田樹潤さん(15)は、第16戦5位、第17戦8位、第18戦4位と、表彰台を逃した。
2020年のデビュー・ウイン以来、チェッカーフラッグが遠い今季のJuju。前ラウンドでは2番グリッドという絶好の位置からスタートを切り、今季初優勝を狙ったが、ブレーキトラブルから痛恨のリタイアとなった。最終ラウンドは燃料タンクやブレーキなど、多発したトラブルも解決し、満を持しての挑戦だった。しかし、あいにくの雨。父で監督の野田英樹さんも「今季は歯車が合わない」と天を仰いだ。
想定外にも冷静に対処する適応力を身に着けてきたのが今季のJuju。大会前日の1日のテスト走行では、ニュータイヤ温存のためユーズドタイヤで臨み、ニュータイヤでトップとなったマシンから0.086秒差の2位で好調を証明した。
大会初日の予選は雨上がりのコンディション。レインタイヤを選んだJujuは、序盤に2位に立ったが、後半はドライタイヤ勢が有利に。Jujuは終盤を抑えめで周回しながらタイヤを冷やし、最終ラップで猛チャージ。ところが他のマシンのトラブルに巻き込まれ、危うく衝突を回避したものの、タイムをロスし、7番手で予選を終了した。
7番グリッドからスタートした第16戦は再び雨。先行マシンが巻き上げる水煙で、一時、8番手に順位を落とすが、すぐに挽回して6番手に。雨によるスローペースの中で終盤に5番手に上がりゴールした。
上位の順位を入れ替えるリバースグリッドで行われた第17戦は4番からのスタート。序盤は順位をキープし、中盤で勝負に出て痛恨のスピン。順位を10位まで下げ、最後は8位でフィニッシュした。
今季最終の第18戦は激しい雨。Jujuは6番グリッドからスタートした。後続車両のアクシデントでイエローフラッグが出るなど、最後までペースをつかめず、最後は4位でチェッカーを受けて、今季のレースを締めくくった。
「最終戦は、ようやくマシンのトラブルが解決し、優勝を狙いましたが、天候に翻弄され、一番悔しいレースでした」とJuju。「今季は何度優勝を逃したことか。でもこれが今の実力。速いだけでは勝てないけど、速さでは負けていないことを改めて実感したシーズンでした」と振り返った。