神社にある「手水のつかいかた」の女の子 実は大阪の老舗「絵本出版社」がデザイン その意外なきっかけとは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神社にある「手水のつかいかた」の女の子 実は大阪の老舗「絵本出版社」がデザイン その意外なきっかけとは

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神吉八幡神社にて撮影

 さて皆さん、神社に参拝する時はまず手を洗い、口をゆすいで、身を清めてからお参りすると思います。その「手水(てみず、ちょうず)」をする場所に、作法の手順が描かれてる掲示板がよくありますよね。

 先日お参りした神社で見かけた掲示板にはイラストでお手本が描かれていたんですが、そのイラストの女の子がなんかめちゃめちゃラブリーだったんです。

 赤地に白の水玉模様で裾にフリフリしたレースみたいなものがついたワンピース。それとコーディネートするように、首元にも赤いリボン、靴も赤、ツインテールの髪を束ねるリボンも赤。さくらんぼのワンポイント入りの白いハイッソックスを膝まできっちりあげていて清潔感があるし、涼やかな瞳で顔つきもエレガント。まるで、昭和の少女漫画に出てくるような女の子なんです。

みんな一度や二度は見たことありますよね?神社で手水の作法を教えてくれるラブリーな女の子

 気になって調べてみたら、この手水の掲示板はなんと、僕も小さい頃よく読んでいた絵本や児童書の出版社「ひかりのくに」がデザインして作られたものでした。ひかりのくに書籍営業部の神崎等さんにお話を聞くと、昭和50年代、手水の作法がよくわからず、水遊びする子どもやうがいしたりする人が結構いたらしく、手水の作法の掲示板を作って欲しいというリクエストがあったとのこと。

 当時、ひかりのくにでは大阪府神社庁が監修し、神社での年中行事を描いた「おみやとかみさま」という絵本を手がけていたのですが、画家の久保田煦(あつ)さんが描いた絵がとてもかわいらしいと評判だったので、手水の掲示板に登場するキャラクターもぜひ久保田さんに描いてもらいたいということに。昭和58(1983)年に発売されるやすぐに好評を得て、全国の神社から注文が入って来たそうです。

(資料提供:ひかりのくに) ※この表紙は、旧表紙のため現在は販売されておりません

 当時のかわいらしく行儀よさそうな女の子のイメージで描かれたわけですが、あれから38年たっても「ちょっと古くさいから、今風に変えてよ」というような声はまったくなく、むしろ在庫が少なくなってきたので増版する計画まであるとか。

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バズろぅ! | ラジオ関西 | 2021/11/03/水 17:55-18:00

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