兵庫県朝来市にある竹田城跡を、色とりどりの光でライトアップする特別イベントが、2021年11月30日まで毎日行われている。
竹田城は、標高353.7メートルの山頂に築かれた山城。1600年の関ヶ原の戦いの後廃城となり、現在は石垣を残すのみとなっている。現存する石垣遺構では国内最大級を誇り、国の史跡に指定されているほか、「日本100名城」にも選ばれている。雲海が発生する時期には、まるで空に浮かぶ城跡のように見えることから「天空の城」「日本のマチュピチュ」とも呼ばれている。
竹田城跡をライトアップするイベントはこれまでも行われてきたが、さまざまな色で照らすのは今回が初めて。医療従事者への感謝の気持ちを表す青、赤十字活動をイメージした赤、森林保護をイメージした緑、多様な性についての理解を深めるLGBTの象徴・虹色の光で照らし、さまざまな団体にエールを送る意味を込めた。天守台からは、「未来を照らす希望の光」をイメージし、一筋の光が夜空へ向かって放たれている。
ライトアップされた竹田城跡は、城跡内はもちろん、城跡を一望できる「立雲峡」から見ることもできる。雲海が現れるチャンスが比較的多い秋の早朝には、ライトアップされた天空の城に出会えるかもしれない。朝来市の担当者は「いつもとは違う竹田城跡の表情を楽しんでもらい、コロナ禍で暗くなりがちな気持ちを明るくできれば」と話している。
【天空(そら)まで届け、希望の光 竹田城跡 夜の特別ライトアップーYELL LIGHT】
実施日時:2021年11月3日(水)〜30日(火)※ライトアップは日没〜22:00、朝4:00〜5:30
入場料:500円(通常営業と同じ) ※立雲峡は環境整備協力金として300円が必要