女子サッカーのWEリーグは7日、第8節が行われ、首位のINAC神戸レオネッサは三菱重工浦和レッズレディースにアウェイで2-0と勝利。開幕から連勝を7に伸ばすとともに、クリーンシート(無失点)を継続した。
INAC神戸応援番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)11月8日放送回では、番組パーソナリティーを務める元Jリーガーの近藤岳登とタレントの赤﨑夏実が試合を振り返った。
前半、ホームの浦和Lの攻勢の前に、苦しい時間帯が続いたINAC神戸。22分には、浦和LのFW島田芽依選手の左足からのミドルシュートがポストを直撃するなど、ひやりとするシーンも。近藤は、「入ったと思った! GK山下(杏也加)選手があそこまで反応できないってえげつない!」と、浦和Lの19歳アタッカーを称賛。その一方、INAC神戸に向けては「あの左足をスカウティングしていたならもっと球際を寄せないといけないし、スカウティングできていなくて(あのシュートが)来たんだったら、ちゃんとスカウティングしないといけない。あそこの甘さは今後しっかり防いで欲しい」と課題を提示した。
それでも「勝ち切る」今シーズンのINAC神戸にパーソナリティー陣は「7連勝ですか! もう優勝! 強すぎるし、なんか“持ってるな”という試合だった!」とうなった。
この試合、INAC神戸で攻守に活躍したのが、高卒ルーキーDF竹重杏歌理選手だ。最近2試合出番のなかった19番は、大事な一戦で3試合ぶりの先発に抜擢される。すると守備では最後まで身体を張って無失点勝利に貢献。攻撃でも、1-0で折り返した後半早々、FKからMF中島依美選手のゴール前への絶妙なボールに、大外から走り込んでヘッドで合わせた。勝利を決定づける貴重なゴールは、記念すべき自身のWEリーグ初得点に。星川敬監督も期待するセンターバックが存在感を見せつけた。
そんな竹重選手について「(相手のエースFW)菅澤(優衣香)選手を抑えるようにと試合に出され、以前の試合で良くなくて交代した(第5節日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦で前半のみで交代に)というプレッシャーもありながら、大仕事をやってのけた。ゴール決めたあとの表情はそれを物語ってたよね!」と、近藤は絶賛。
竹重選手は試合後のインタビューで「自分自身、セットプレーで、ヘディングで決めたことがほとんどなくて、初めてレベルで決めました(笑)」と振り返り、「目の前の相手に負けないことをずっと意識して、菅澤さんたちを絶対に抑える、その気持ちだけで守備しました」と強い意思を語った。今後について「カバーリングのポジションとか、細かいポジショニングは修正が必要。攻撃面でもポジショニングを意識して、いい立ち位置をとって、いい攻撃につなげていきたい」と、課題を認識しながら、さらなる飛躍を誓っていた。
この一戦では、竹重選手だけでなく、セットプレーからDF西川彩華選手が先制点を決めるなど、守備陣が全得点をたたき出した。近藤は、「FW陣は(勝って)うれしいプラス、複雑なところはあると思う。やっぱり自分が得点をとって勝つというFWのプライドみたいなものがあって、それをDFの2人がやってのけて、ゼロに抑えて勝ってるもんだから。いい意味で、はらわたが煮えくりかえってると思う、田中美南も髙瀬(愛実)も」と推察。「だから今後が楽しみ!!」とチームへの刺激を歓迎した。