兵庫県新型コロナウイルス感染症対策協議会(座長:荒川創一・神戸大学大学院医学研究科客員教授)は9日午前、神戸市内で2回目の会議を開いた。井戸敏三知事も出席し、県内の患者の発生状況、国の緊急事態宣言を受けた県の対処方針、医療体制の整備といった3つのテーマを議論し確認した。
会見した荒川座長は「3月にクラスター感染が発生した頃に比べ、感染者の年齢層が若年層(20~40代)にシフトしている。海外旅行からの帰国者が増えたことや、年度末で会食の機会が増えたことが背景にあるのではないか」と説明。そして従前から示していた通り、県内の病床を500床、4月末をめどに確保する方針を再確認した。
また荒川座長は「無症状者・軽症者は宿泊施設で療養できるような体制を、来週をめどに始める」と明言。あくまで入院が前提で、24時間以上37.5℃以上の発熱がなく、呼吸器症状が改善傾向にある患者などを想定。これらに該当しても、60歳以上の高齢者、基礎疾患のある患者、妊娠のある患者などは対象にならないとした。
民間のホテルなどを想定する宿泊施設には看護士が常駐し24時間対応する。基本的には県庁職員や県立病院、県医師会の看護師で対応。休校中の兵庫県立大学の看護学部の教員の協力も仰げるのではという意見も出た。
兵庫県は9日、緊急事態宣言に対する県の対応について、県民からの問い合わせに対応するための専用ダイヤル、「兵庫県緊急事態措置コールセンター」(電話078-362-9921)を置いた。