神戸の王子動物園にいるジャイアントパンダ・タンタン(旦旦)は、中国への返還期限が1年延長されることが正式に決まりました。
これは27日、動物園が記者会見して明らかにしたものです。
雌で26歳のタンタンは人間でいうと70歳代後半で、今年4月に心臓疾患と診断されて投薬治療を受けています。
生活スペースの酸素濃度を高めるなどして体調は今のところ安定していますが、病状を観察する必要があり、オミクロン株拡大の影響で四川省への直行便がないことから今年も神戸で年越しを迎えることが確定したものです。
新たな返還期限は来年(2022年)の年末で、航空便が再開され次第、中国のジャイアントパンダ保護研究センターから専門家が来日してタンタンの診察をすることになっています。
タンタンは2000年に中国から来て、2020年7月までに帰国する予定でしたが、新型コロナの影響でこれまで2回、返還期限が延長されていました。
タンタンの公開は11月22日からいったん中止されましたが、12月14日から診察や治療の時間が安定したとして観覧が再開し、来園者は午前11時から午後1時まで姿を見られます。
王子動物園の加古裕二郎園長は、「今後も中国側と情報を密に共有して体調維持に全力を尽くすので、あたたかく見守ってほしい」と話しています。