兵庫県教育委員会は、17日、平成30年度に、兵庫県の公立学校で、児童や生徒が起こした問題行動や、不登校の状況について発表した。
調査によると、公立の小中高等学校と、特別支援学校で起きたいじめは、前年度から1.29倍に増え、1万6680件となった。これは、5年前、2014年の2,401件と比べ、およそ7倍。すべての区分で、「冷やかしや、からかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」がトップで、半数近くを占めた。警察に相談した、または、通報した例も、51件あった。
兵庫県教委は、学校側が些細ないじめを見逃さない体制をとり、いじめを積極的に認知するようになったことが増加の要因だとし、全体のうち、小学校でのいじめが、7割近くで、中学校とあわせ、全体の95%を占めた。全体的に見れば、1,000人当たりの認知件数は31.3件で、全国平均(45.3件)を下回ったが、中学校と特別支援学校では、同件数が全国平均を上回る結果となった。なお、全国のいじめの認知件数も、前年度の1.32倍となり53万741件だった。
生徒の間での暴力や、教師に対しての暴力など、暴力行為は2,152件確認され、前年度に引き続き増加した。特に、生徒の間での暴力は、前年度より158件増えた。1,000人当たりの発生件数は4.1件で、全国平均(5.9件)を下回る結果となったが、高等学校に限ってみると、1,000人当たりの発生件数は9年ぶりに増加に転じ、全国平均を上回る結果となった。
小中高等学校の不登校児童生徒の数は8,855人で、増加の一途をたどっている。すべての児童生徒に占める割合は、1.69%となった。また、県立高校を中途退学(中退)した生徒は、1,327人と、前年度よりおよそ150人増えた。定時制の1年生では、5人に1人が中退した結果となった。(ラジオ関西ニュース)
学校いじめ、増加の一途 平成30年度は前年の1.29倍に 兵庫の公立学校
2019/10/17