ビタミンCやたんぱく質などを多く含むなど栄養価が高く、今が旬のブロッコリー。実は「結婚式」の盛り上げ役になっていることをご存知ですか?
結婚式での定番演出といえば、新婦による「ブーケトス」。新婦が背中越しに花束を投げ、キャッチした独身女性が次の花嫁に……という参加型イベントですが、近年、これを新郎版にアレンジした「ブロッコリートス」が人気だそうです。結婚式のプロデュースを手掛ける「ブライダルYASUNAGA」に詳しく話を聞きました。
■「ブロッコリートス」とは
新婦が「ブーケトス」を終えたあと、サプライズの余興として新郎が登場。手には、花束の代わりに、リボンなど装飾したブロッコリー1本! 独身男性に向けて放り投げ、幸せをおすそわけします。YASUNAGAのデータによると、新婚さんの10組に1組がこの演出を行い、結婚式が大盛り上がりしているのだとか。その理由は……「幸せ要素」がギッシリ詰まっているから。
■ブロッコリートスに詰まった「幸せ要素」とは
(1)みんなを笑顔に
新郎新婦の「参列者を笑わせたい」「盛り上げたい」という気持ち。この要望があった時は、いつもブロッコリートスを勧めるのだそう。「多くの結婚式を見届けてきましたが、ブロッコリートスは、新郎新婦もお客さんも、みなさん必ず笑顔になります」とのこと。
キャッチした独身男性には、新郎新婦からマヨネーズもプレゼント。その場で生のまま勢いよくかじりつき、会場が大いに盛り上がったこともあるそう。
(2)ブロッコリーは、実は縁起物
ブロッコリーの花言葉は「小さな幸せ」。つぼみがギッシリ詰まった様子から、「子孫繁栄」の願いを込めた縁起物として扱われています。
このブロッコリートス。発祥はなんと日本なのだそうです。2010年頃に生まれ、口コミなどをきっかけに、広まったと言われています。
ちなみに、欧米では、ブロッコリートスが登場する前から、「ガータートス」と呼ばれる余興がありました。ガータートスとは、花嫁が履いている「ガーターリング」(靴下がずり落ちないように抑えるためのもの)を、新郎がスカートの中にもぐりこんで外し、独身男性に投げるというもの。刺激的な演出は日本人の国民性に合わず、あまり浸透しなかったようです。
「幸せ要素」がギッシリ詰まったブロッコリートス。今日もどこかで、ブロッコリーが食卓も新婚さんの門出も彩っているかもしれません。
(取材・文=みねほのか)