2021年3月、兵庫県西宮市で起きた発砲事件で、兵庫県警は9日までに、建造物損壊と銃刀法違反容疑で特定抗争指定暴力団「六代目山口組」系組員(52・大阪市東淀川区)ら4人を逮捕、送検した。
神戸地検は9日、このうち組員と無職の男(52)ら2人を同罪で起訴した。あとの2人は関与の度合いなどを鑑み、処分保留とした。
起訴状によると、2人は共謀して2021年3月3日午前2時前、西宮市久保町の運送会社の社員寮に回転式拳銃で4発を発射。1階玄関のシャッターに命中させて破損したとされる。認否を明らかにしていない。
捜査関係者によると、建物1階部分の金属製シャッターに弾痕のような傷を4か所発見、現場周辺では鉛のような金属製の破片も複数あった。 防犯カメラの映像の解析や聞き込みから4人が浮上した。分裂した山口組の対立抗争が背景にあるとみられ、兵庫県警は他の人物の関与も調べる。
建物は2階建てで、事件当時は運送会社の社員寮だったが、約10年前までは対立する特定抗争指定暴力団「神戸山口組」傘下組織の事務所だった。 寮内には会社の社員が複数いたが、けが人はなかった。