兵庫県の北部に位置する「但馬(たじま)」は、独自の魅力があふれる地域だ。日本海の海の幸や但馬牛などの食、城崎・湯村に代表される温泉、“天空の城”竹田城跡、玄武洞、生野鉱山などの文化・自然・産業遺産のほか、コウノトリの野生復帰の取り組みも知られている。その但馬地域を所管する但馬県民局の登日(とび)幸治局長がラジオ番組に出演。但馬の魅力ある地域資源について語った。
登日局長が出演したのは、ラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西、木曜午後8時~)。同番組パーソナリティーの平田オリザさん(演出家・劇作家)は豊岡に移住した経歴を持ち、但馬の魅力を発信する1人だ。
但馬県民局は、現地解決型の県の総合事務所。地域の3市2町を所管し、地域の特色を生かした施策の推進や、効率的・効果的な県民サービスの提供を図っている。市役所を内野手とするならば、外野を守るのが県民局。その守備範囲は防災、土木、農林など多岐にわたる。
登日局長は、去年2021年、6年ぶりに但馬に戻り局長に就任した。「以前よりも若い人が増えた。おしゃれなお店も多くなりましたね」と変化を実感しているようだ。
但馬県民局として今、力を入れているのはポストコロナに向けての情報発信。登日局長は但馬の地域資源として、「山陰海岸ジオパーク」や「桃観(とうかん)トンネル・石額」、「鉱石の道」などの土木遺産・産業遺産を挙げ、鉱石の道をガイド付きで自転車移動する「サイクルツーリズム」の魅力ついても紹介した。平田さんも「城崎国際アートセンターに滞在するアーティストにも人気が高いのは竹野。ああいう海岸線の雰囲気はヨーロッパには無いようです。地元の方は『そうなの?』という反応ですが、多くの方に知っていただきたいですね。」と述べた。
但馬は食材の宝庫でもある。番組では、新品種の梨「なしおとめ」やブドウの話題で盛り上がり、「収穫量が少ないので全国的には知られていませんが、但馬はフルーツ王国ですよ。ほんとうにおいしい」と平田さんも絶賛した。
来年2023年夏には、JRのデスティネーションキャンペーンが兵庫県で開催される。登日局長は、それに向けて交通の利便性を高めたいとし、「移住者に話をうかがうと『たまたま(豊岡を)テレビで見た。ドライブで来てみたら素敵だった』そうなんです。ですからどんどん情報発信していきたいですね」と意欲を見せた。次週は、大学や地域と連携した情報発信の重要性について意見交換する予定だ。
※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。
『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp