近年、環境にやさしく、健康的な乗り物とされる「自転車」の人気の高まりとともに、「サイクルスポーツ」が注目されている。こうした自転車の利用を促し、兵庫県の六甲・有馬地域の活性化・振興につなげようと、2022年9月11日、「六甲有馬ヒルクライムフェスタ」が開催されることが決まった。兵庫県や神戸市などから構成される実行委員会が25日、発表したもので、3月1日から7月31日まで、参加者を募る。
六甲・有馬地域は、六甲山系の起伏に富んだ山道や道路、有馬温泉をはじめとする豊かな観光資源に恵まれている地域。タイムを競うヒルクライムレースは、普段は自動車専用道路である「芦有ドライブウェイ」の坂道を自転車で坂を駆け上がる。有馬ゲートをスタートし、六甲トンネル手前までを計測、そのまま東六甲展望台までをゆっくり走行し折り返す。
計測区間は4.1kmで最大斜度は9.0パーセント、最大標高差は291メートルで、走る回数は1回か2回から選べる。実行委の担当者は、「上級者向けのコースというわけではなく、初心者から経験者まで幅広い人に楽しんでもらえると思う」と話す。親子などで2.2キロを走るファミリーエントリー部門もある。エントリーはいずれも、WEBのみで受け付ける。
また、レースと同時に、有馬川親水公園、神戸市立有馬小学校などを会場に賑わいイベントを実施する。近くの住民や観光客を対象としたキッチンカー祭や、Eモビリティ試乗体験などを実施することで、スポーツと地域資源を組み合わせ、観光客の誘致につなげる「スポーツツーリズム」の振興につなげる。
実行委は、3月1日のエントリー受付開始と同時に、キックオフイベント「六甲有馬デジタルスタンプラリー」を実施する。ヒルクライムレースに参加する人だけでなく、六甲・有馬地域の12施設をめぐってもらい、ポスターの掲示などで大会のPRに繋げる。施設でスタンプを集めれば、その数に応じて、有馬温泉宿泊券や六甲山牧場チーズ詰め合わせなどの景品があたる抽選に応募できる。