寒さが緩んでくると、そろそろ桜の開花が楽しみになってくる。桜は花を見るだけでなく、桜の味をスイーツとしても楽しめて、花も団子も一緒に味わえてしまうのも魅力だ。兵庫県伊丹市では、「日米友好の桜物語」を伝える桜スイーツの販売がスタートした。
アメリカの首都・ワシントンにあるポトマック河畔の桜並木は、今から110年前の1912年に「日米友好の桜」として日本から苗が寄贈され、以降大切に守り育てられてきた。毎年盛大な桜祭りが行われるなど、世界の人々に知られている。当時贈られた桜の苗木は、東京の荒川堤の五色桜を穂木にして、台木は伊丹市東野地区で育てられたものだ。伊丹市東野地区は、古くから日本3大苗木産地として栄え、優れた接木技術がある。日米友好の桜が寄贈されてから90周年と100周年には、アメリカから「里帰り桜」が伊丹市へ贈られ、瑞ケ池公園に植樹されている。
伊丹市では、日米友好の桜にゆかりのあるまちであることを広く知ってもらおうと、寄贈から100年の2012年に、市内の和洋菓子店が「桜スイーツ」の販売を開始。今年は4店舗で、それぞれ趣向を凝らした春らしいスイーツが、3月1日から4月中旬まで販売される。