昭和カルチャーを愛する「ネオ昭和」女子大生・阪田マリンです。みなさんはお家で映画やドラマを観る際、どんな方法で作品を楽しんでいますか? 私は、動画配信サービスを通じて映画を観ることが多いのですが、観たいと思った昭和の名作が配信されていないことも多く、「それならレンタルビデオショップに行こう!」と思っても、最近はなかなかお店がありません。
映像ソフトに関する調査・研究などを行う「日本映像ソフト協会」の調査によると、2020年の時点で、映画などのレンタル市場は5年前からほぼ半減していて、代わりに動画配信サービスの市場は4倍以上に増えているそうです。それに伴って、レンタルビデオショップ自体もどんどん減少しています。そこで、最近の「レンタルビデオショップ」の状況について、大阪市のレンタルビデオショップ「ビデオインアメリカ 東住吉店」の副店長・国本裕樹さんに聞きました。
2000年から営業しているこちらのお店では、2000年から2010年が利用客数のピークでした。お店には連日たくさんの人が訪れ、レジに行列ができることもあるほどだったそうです。しかし、最近では利用客が大幅に減少しているといいます。
その理由は、やはり動画配信サービスにありました。インターネットを利用する若者の多くは、動画配信サービスで映画やドラマを楽しむようになり、現在では、インターネットを利用しない高齢の方の「引き続き利用」がほとんどなのだそうです。国本さんによると、何か工夫をしなければと思っても、レンタルを利用しようというお客さん自体が減っていて難しい状況だということでした。
ただし、レンタルビデオ業界には明るい話題もあるようです。2020年9月、レンタルビデオ業界最大手・TSUTAYAの渋谷店「SHIBUYA TSUTAYA」では、ビデオ媒体だけを6000本以上揃えた映画コーナーが新設されました。ビデオ再生機器のレンタルも行い、配信やDVD化されていない作品がビデオで楽しめる点や、DVDよりもアナログ感のあるレトロな画質が好評だそうです。
広報担当者の塘慶太さんによると、「ビデオでの映画鑑賞を楽しんだことのある40代、50代の方と同じくらい20代の若い利用者が多く、驚いている」とのことでした。また、TSUTAYAには、DVDやビデオだけでなく漫画のレンタルを行うお店や、スポーツジムを併設するお店など、新しいの取り組みを行うお店も出てきています。
DVDやビデオのパッケージがずらっと並んだあのワクワクする空間はなくならないで欲しい! 動画配信サービスも便利ですが、レンタルビデオショップも併用していきます!
◆阪田マリン
2000(平成12)年生まれ。中学2年生のころ、チェッカーズのレコードを聴いたことがきっかけで昭和カルチャーに魅了される。昭和に流行したファッションやヘアスタイルなどに自分らしさを取り入れた「ネオ昭和」を提案しSNSで発信中。