ダイヤ改正、なぜ3月?なぜ変更?JR西日本に聞く | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ダイヤ改正、なぜ3月?なぜ変更?JR西日本に聞く

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 春になり、進学や就職、それに伴う転居など新生活の準備を進める方も多い3月。ことし3月12日には、JR各社をはじめ、多くの私鉄で時刻表の更新・ダイヤ改正が行われました。例年3月に行われることが多いダイヤ改正ですが、なぜ、この時期なのでしょうか。そして、誰がどうやってあのダイヤを組んでいるのでしょうか。西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)コーポレートコミュニケーション部の橋本圭司さんに聞きました。

大阪環状線を走行するJR西日本の鉄道・323系(提供:JR西日本)
大阪環状線を走行するJR西日本の鉄道・323系(提供:JR西日本)

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――毎年3月にダイヤ改正が行われるのはなぜですか?

 実は、ダイヤ改正は毎年3月に実施、と決められているわけではありません。全国にあるJR7社がそれぞれの事情を考慮して、調整の上で改正の時期や日程を決定しているのですが、結果的に、例年、人の流れの変化が大きい3月に全国で一斉に改正を行うことが多くなっています。例えば、昨年は新型コロナウイルスの流行により各エリアの利用客数や人の流れに大きな変化があったため、10月にも改正を実施しました。

――ダイヤ改正は、誰が、どのように、どれくらいの期間で計画されますか?

 時刻表を決定するにあたっては、鉄道の走行の計画を行う「運輸部」という部門の社員たちが、およそ1年の時間を掛けて調査や改正計画に取り組んでいます。3月に改正の実施をする場合、周知を徹底するため前年の12月頃には改正の告知を行うのですが、その告知のタイミングに向けて、各エリアに所属する運輸計画の担当者たちが少しずつ改正計画を練ります。まずは、エリアの違うJR各社の鉄道の乗り入れが重なる大きな駅を基準に、乗り継ぎがスムーズに行われるかを検証しながら計画するという手順です。全ての担当者が集まって会議を行うことはほとんどなく、書面などのやり取りで少しずつ調整していきます。ただし、昨年のようにイレギュラーな改正が行われる場合、もっと短い期間で計画を行うこともあります。

大阪環状線を走行するJR西日本の鉄道・323系(提供:JR西日本)
大阪環状線を走行するJR西日本の鉄道・323系(提供:JR西日本)

――改正の際に考慮される事情には、どんなものがありますか?

 毎月集計を取っている、在来線の乗車率や新幹線の予約状況、区間ごとの収入などを参考に、お客様にスムーズにご移動いただける時刻表を目指しています。具体的には、駅の新設や、駅周辺の住宅、学校、オフィスなどの利用客数の増減といった環境の変化に合わせて、鉄道の接続のタイミングや本数を調整しています。

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週刊ラジトピ | ラジオ関西 | 2022/03/12/土 18:00-18:15

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