公益財団法人・暴力団追放兵庫県民センターは14日までに、特定抗争指定暴力団「六代目山口組」傘下の「山健組」事務所(神戸市中央区)の使用差し止めを求める仮処分を神戸地裁に申し立てた。暴力団対策法の代理訴訟制度に基づき、近隣住民から委託を受けた手続きとなる。
山健組は2015年8月の山口組分裂によって新たに結成された、特定抗争指定暴力団「神戸山口組」の中核組織だったが、上納金をめぐるトラブルなどから2021年秋に「六代目山口組」へ復帰した。
ただ、山健組の構成員の一部が神戸山口組に残留していることから、事務所は山健組、神戸山口組の双方が使用する可能性があると判断し、山健組組長(現在、抗争事件により起訴・勾留中)と神戸山口組組長を債務者とする2件の申し立てをしたという。
同事務所近くでは2019年10月、神戸山口組系組員2人が六代目山口組系組員に射殺される事件が起きた。(容疑者は起訴後死亡)
兵庫県内では他に、神戸山口組の旧本部事務所(淡路市)や指定暴力団「絆会」(旧・任俠山口組)の本部事務所(尼崎市)なども同様の申し立てを受け使用を禁じる仮処分決定が出ている。