2021年に発生した殺人が関係する事件で、都道府県警の刑事部長をトップとして捜査本部を設置したのは27件だった。警察庁のまとめでわかった。前年(2020年)より8件少なく、過去最少を更新した。
これら27件の都道府県別で、最も多かったのは福岡の3件。警視庁(東京)、大阪、兵庫など6都府県で各2件、宮城など12府県が各1件だった。
兵庫では10月に発生した尼崎市の女性刺殺事件(元夫を殺人容疑で逮捕、起訴)、11月発生の稲美町の放火殺人事件(被害者と同居する親族の男を殺人・現住建造物放火容疑で逮捕、起訴)、大阪では12月に北新地で26人が死亡した放火殺人事件(容疑者の男は死亡につき、書類送検され不起訴)など。
また過去に設置された捜査本部を含め、2021年に解決した事件は34件だった。
これら34件について、発覚から解決(犯人検挙)までの経過期間は、約4割の13件が1か月未満。このほか、6か月未満が11件、1年未満が1件、3年未満が4件、3年以上が5件。
解決まで3年以上経過した5件は、2001年に広島県福山市の住宅で主婦が刺殺された事件や、2010年に神戸市北区で高校2年の男子生徒が刺殺された事件などがある。
神戸市の事件は殺人容疑で逮捕された当時17歳の少年(現在29歳)が約5か月鑑定留置の後、2022年1月28日、殺人罪で起訴された。