F1ドライバーを目指して2020年から世界で戦っているJujuこと野田樹潤選手(16)の2022年の舞台が決まった。野田レーシングコンサルタンツは、Jujuが女性ドライバーによるフォーミュラカー選手権である「Wシリーズ」のプレシーズンテストに合格し、「Wシリーズ・アカデミー・チーム」の所属ドライバーとなったと発表した。レースは世界で開かれるF1グランプリに併せて8レースが行われる。10月には日本で開かれるF1グランプリのサポートレースとして併催されることが決まっており、Jujuは「鈴鹿は私にとって特別な日になる」と闘志を燃やしている。
Wシリーズは、英国に拠点があり、女性のモータースポーツ振興を目的に2018年から始まった。将来、F1参戦を目指す世界のトップ女性ドライバーの登竜門で、2021年は全8大会に20台がエントリーした。2022年は、2021年の年間ランキング上位8人に、プレシーズンテストに合格した9人を加えた17選手で争われ、Jujuは最年少での参加となる。
Jujuは元FIドライバーの父・野田英樹さん(53)の影響で3歳からカートに乗り始めた。5歳でプロのレーシングドライバーになると決意。以来、様々なレースで最年少優勝記録を塗り替えてきた。2017年からはF4の世界に入り、11歳で臨んだU17のデビュー戦で優勝した。
国内では敵なしだったが、年齢制限から限られたレースにしか出場できず、14歳になる2020年にデンマークの「F4デニッシュ チャンピオンシップ」に参戦。ポール・トゥ・ウインでデビュー戦を飾るなど注目を浴びた。マークが厳しくなった2021年は悔しいレースが続いたが、スピードには自信を深め、トラブルに冷静に対応する強いメンタルも身に着けて、2022年の新しい舞台を求めていた。
レースは、FIA(国際自動車連盟)のF3仕様のマシンを使用する。欧州、北米で開かれるF1グランプリのサーキットが舞台で、10月にはアジアで初めてとなる鈴鹿F1グランプリでのWシリーズ開催も決まっている。開幕戦は5月で、米国で開かれるF1マイアミグランプリのサポートレース。2月に16歳になったJuju。「Wシリーズは、とても高いレベルで支援してくださり、私にとって大きなチャンス。プレッシャーに負けずにやり遂げる覚悟です」と話している。