コロナ禍で、さらに注目度が高まったものの1つが、キャンプなどのアウトドア・アクティビティ。神戸市は、ハイキング・サイクリングといったアウトドアの楽しみを、町の賑わいづくりや環境保全などに繋げる取り組み「KOBE Rail&Trail」プロジェクト(以下、レイルアンドレイル)を始動し、さまざまな取り組みを展開している。
レイルアンドトレイルは、アウトドア活動を通して、神戸電鉄沿線の豊かな自然や観光資源をさらに広め、活かしていくことを目的に据えたうえ、自然環境はもちろん、個人の健康をも守る持続可能な社会を見据えた「アウトドアのプラットフォーム」の構築を目指すもの。神戸市が、昨年2021年10月に連携協定を結んだ株式会社好日山荘、神戸電鉄株式会社とともに、3者で進める。
プロジェクトのさまざまな取り組みが、すでに始まっている。
■ハイキングの拠点 谷上駅ホームの「ロッジ谷上」
神戸電鉄の谷上駅3・4番線ホームの上にあるログハウス「ロッジ谷上」が、取り組みの一環としてリニューアル。木のぬくもりが感じられるハウス内には、椅子やテーブル、沿線のハイキングコースのマップや、ストリートピアノも設けられている。谷上駅は、都心の三宮からわずか10分の場所ということもあり、これまでも、ハイキングの集合や出発前の準備・休憩の場所として利用されてきた。今後、いっそうの活用が見込まれる。
ハイキングは、神戸電鉄の全46駅各駅から出発できる計50コースを提案。人気は、長田駅を出発する会下山(えげやま)公園の桜と新湊川周辺を歩くコースや、神鉄六甲駅から地獄谷西屋根を歩いて六甲ケーブル山上駅を目指す山登りのコース。神戸電鉄株式会社鉄道事業本部の村上智洋さんは「沿線には魅力いっぱいのハイキングコースがたくさんあるので、ぜひ訪れてほしい」と話す。
■オリジナルヘッドマーク付き「KOBE Rail&Trail専用列車」や鉄道イベント
神戸電鉄では、オリジナルヘッドマークを付けた「KOBE Rail&Trail専用列車」を3月にお披露目。神戸電鉄の6000形車両に、オリジナルヘッドマークを掲げて運行している。
4月17日(日)には、神戸市営地下鉄の谷上駅で、模様替えした地下鉄車両内でイベントを展開する「おもちゃ箱列車」も実施。普段入ることのできない運転台の見学や、工作教室、ロックバンド・ワタナベフラワーのトークショーを行う。ほかに、近隣店舗をめぐるスタンプラリーや、ハイキング「第1回ファミリーウォーク 弓削牧場と森林植物園」(神戸電鉄主催)も同時開催予定。
■初心者でも楽しめて、“映え”る! クロスバイクの貸し出し
5月29日までシェアサイクル「神出(かんで)山田自転車道をクロスバイクで走ろう」を実施中。神戸市北区と西区を走る神出山田自転車道を楽しむためのクロスバイクを貸し出している。貸出場所は、「つくはらサイクリングターミナル」(同市北区)や、カフェも楽しめる「THE NORTH KOBE STORE」(谷上駅)「Cup~sweet&coffee~」(栄駅)。各所での乗り捨ても可能。大人1回1500円、小学生以下500円。貸出時には、初心者でも気軽に楽しめるように、簡単なギアやブレーキの使い方のレクチャーもある。なお、営業日、時間は拠点により異なる。
神戸市建設局の立川環さんは「この企画で、私もはじめてクロスバイクに挑戦しました。神出山田自転車道で、知る人ぞ知る里山地域初の“BE KOBE”モニュメントに自転車を立てかけての撮影がおススメ。里山や田園風景を見に、これから桜や新緑の季節に訪れてほしい」と話す。
さらに、4月17日まで、神戸・六甲山の景色・歴史・自然にまつわる写真を募集する「好日山荘YamaPosコンテスト」も開催中。写真に規定のハッシュタグを付け、好日山荘の写真共有サイト「YamaPos」に投稿する。最優秀賞・優秀賞には豪華景品も用意されている。
【「KOBE Rail&Trail」公式サイト】
【「おもちゃ箱列車」について 神戸市公式サイトより】
【『サンデー神戸』番組HP】