「地域性がある芝居に魅力」 劇作家・演出家、田上豊さん 地元のマル秘エピソードを集めた演劇づくり | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「地域性がある芝居に魅力」 劇作家・演出家、田上豊さん 地元のマル秘エピソードを集めた演劇づくり

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 昨年2021年4月、兵庫県豊岡市に開学した芸術文化観光専門職大学。同大学助教で劇作家・演出家の田上豊さんが、このたび、ラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西、木曜午後1時~)に出演。「地域とともにつくる演劇の魅力」について語った。

 田上さんは、桜美林大学在学中の2006年に劇団「田上パル」を結成。方言を多用した遊び心満載の舞台は「体育会系演劇」とも評されている。同大学学長で番組パーソナリティを務める劇作家・演出家の平田オリザさんとは、桜美林大学時代の師弟関係。平田さんの授業がきっかけで、俳優から劇作家・演出家への道を歩むことになったという。

田上豊さん

 平田さんが「卒業制作で田上君が初めて書いたという台本が面白かったんだよね」と振り返ると、田上さんは「平田さんの『静かな演劇』の構造をどうしてもはみ出してしまって(笑)。セリフがうまく言えないぶん、汗をかこう! というスローガンのもとで作っていたので、(平田さんの作風と)違った味わいを生んだのが面白かったのでは」と分析した。

 田上さんは、これまで富士見市民文化会館(埼玉県)や奈良市アートプロジェクトなどでの活動で、市民参加の舞台を数多く手がけてきた。2020年「ならのまちと創る演劇『おっぱい饅頭』」は、祭りの際に奉納される大きいおまんじゅうがあるという市民のエピソードから作られた。「地域性を入れた芝居に魅力を感じるんです」と、田上さんは言う。

 昨年8月には、家族で兵庫県養父市に移住した田上さん。これまでは、“地域共同制作”を志しながら「そこに住んでいない」ことにジレンマを感じていたのが、より腰をすえて作品作りができるようになったと話し、「市民の皆さんから、その土地ならではのエピソードを集め、アーティスト・(専門職大学の)学生ら三位一体となって新しい境地を目指してみたい」と意欲をみせた。

田上豊さん(写真中央)と、番組パーソナリティの平田オリザ(同左)、田名部真理(右)

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2022年7月7日放送回より

※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2022/07/07/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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