天皇杯第99回全日本サッカー選手権大会は23日、準々決勝の4試合が行われ、ヴィッセル神戸はノエビアスタジアム神戸で大分トリニータと対戦し、神戸が山口蛍のゴールで1-0と勝利した。完封勝利に貢献した神戸GK飯倉大樹は、試合後の囲み取材で、「（山口）蛍は本当に守備でも攻撃でも活躍してくれた。彼の働きは本当に大きい」と、勝利の立役者となった山口を絶賛していた。以下は、試合後の飯倉のコメント。
飯倉大樹選手（ヴィッセル神戸）
「大分のボール回しがうまいというのは、みんな知っていて、後ろ（守備陣）の5枚が悪い形で引き出されないようにということを意識してやっていました。今日は一発勝負ということでしたが、後ろでは、（藤谷）壮も久しぶりに2試合目をやって、やっとしっかりとボールにもアプローチできていたし、（相手の）出入りに対して、（チームは）しっかりチャレンジ＆カバーがいつもよりできていたのかなと思います」
――前半の最後の時間帯以外は、ある程度守備も安定して試合を進めることができていたのでは。
「あの時間も、自分たちのミスというか、取ったあとのルーズボールのところを拾われて、いい形で運ばれて、クロスもマイナスというところ（を狙われて）、たぶん相手もウチのウイークポイントを付いてきた。それでも、そこも体を張って守れたので、今日はいけるかなと、試合をやっていてもちょっと手ごたえはありましたし、90分集中して失点ゼロで守れたことはよかったなと思います」
――最近の敗戦をいかせたところもありますか。
「敗戦をいかせたというほど、まだ形としてはできていないですし、その（連敗した）2試合があったからこそ、このゲームがあったとはあまり思っていないです。J1リーグでここ最近2連敗しているところでは、自分たちのミスが多かった。ミスというのはどうしても試合を決定づける、すごいウエイトを占めると思うので。そういう意味でいえば、そこの教訓（はいきた）というか、今日は入りから集中してプレーできていたからこそ、無失点で終えて勝つことができたのかなと思います」
――相手の対策をヴィッセルも取りつつ、相手もヴィッセルのよさを消しに来たような試合だったが。
「スカウティングで、チームとしては大分が後半の30分くらいまでに失点が多いのはわかっていました。なかなか決め手というか、大きなチャンスがあったわけではなかったので、いつか1回はビッグチャンスが来るかなというのは、みんながそれぞれ持っていた部分。効率的にうまく崩せていたかというと、そうではなかったが、こういうトーナメントは、よさを消されつつも、どこかのタイミングで決めるところを決めるというのがすごく大事。これはJリーグ（リーグ戦）のサッカーとちょっと違うところですが。ウチも大分のいいところはなるべく消せていたかなと思います」
――山口選手が中盤で、中に絞り気味にプレーしていたことについて。
「蛍は本当に守備でも攻撃でも活躍してくれたし、彼がいて、結構後半の何回かは、あいつが、ピンチになる前にピンチを摘んでくれていたので、彼の働きは本当に大きいと思います」