新型コロナウイルス感染拡大防止の緊急事態宣言にともない、兵庫県や大阪府では4月15日までに民間施設に休業要請を行ってきた。その対象の1つにパチンコ店が含まれ、要請地域ではなかった和歌山や奈良などに利用客らが店舗を求めて流れていた。和歌山県の仁坂吉伸知事から15日、兵庫県の井戸敏三知事と大阪府の吉村洋文知事にこうした実態を訴える報告があったという。
16日夜に緊急事態宣言の対象が全国に拡がったことで、すべての都道府県で人の移動を減らし感染拡大に歯止めをかけることができるかが課題となる。
安倍総理は「すべての都道府県において、都道府県をまたいで人が移動することを絶対に避けるよう住民に促していただくようお願いする」としたうえで「最低7割、極力8割の削減をなんとしても実施しなければならない。行動が制約されることになる全国すべての国民を対象に、一律1人あたり10万円給付を行う方向で与党で検討していただく。国難とも言うべき事態を乗り越えるため、日本全体が一丸となって取り組んでいくしかない」と述べた。
関西広域連合は、不要不急の外出自粛を求める共同声明「関西・外出しない宣言」を4月8日に発表、兵庫や大阪、京都など人口密集地との往来自粛を求め「とにかく家に居よう」を合言葉に呼び掛けている。
近畿2府4県で16日、新たに感染が確認されたのは、大阪府52人・兵庫県31人、京都府10人、滋賀県5人、奈良県と和歌山県が各1人の合わせて100人。感染者の累計では大阪府で1020人、兵庫県で454人、京都府で225人にのぼる(4月17日 午前0時現在)。