指定暴力団「絆会」会長宅に車突っ込んだ男、初公判「会長の自宅とわかって…」犯行経緯は話さず 検察側、懲役3年求刑 神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

指定暴力団「絆会」会長宅に車突っ込んだ男、初公判「会長の自宅とわかって…」犯行経緯は話さず 検察側、懲役3年求刑 神戸地裁

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 指定暴力団「絆会」会長の自宅(神戸市長田区)に2022年6月、車が突っ込んだ事件で、建造物損壊罪に問われた大阪市生野区の無職の男(38)の初公判が12日開かれ、「間違いありません」と起訴内容を認めた。

開廷前の神戸地裁法廷 撮影後、傍聴席の前には防弾用の遮へい板が用意された<2022年9月12日午後 ※代表撮影>

 しかし被告人質問では、犯行経緯について一貫して「一切答えるつもりはない」と述べた。検察側は懲役3年を求刑した。判決は9月28日。

 男は2022年6月6日夜、長田区内の会長宅に自分が運転する軽乗用車をバックさせて突っ込んで衝突させ、玄関の扉などを壊したとされる。男は現場から逃走した後、翌日未明、兵庫県警・長田署に出頭して逮捕された。
 検察側は冒頭陳述で「男は徒歩で犯行現場を下見し、犯行後は降車して現場を離れた後、警察へ出頭した」などと計画性を指摘した。

 男は被告人質問で、昨年(2021年)まで暴力団員だったが脱退したことを明かした。そして「狙ったのは絆会の会長の自宅とわかっていた。現場を離れていったん大阪市内へ向かった後に、(警察へ)出頭するつもりだった」と述べた。
 しかし、犯行の動機や経緯を語らず「近隣住民や世間を騒がせたことは反省する」と話すにとどまり、被害者である絆会会長への言葉はなかった。

男は裁判官からの質問にも、動機や犯行経緯を語らなかった<2022年9月12日午後 ※代表撮影>

 検察側は、▼あらかじめ犯行から自首を想定していた▼犯行経緯を明かさないという点を重く見て再犯の可能性が高いと指摘、さらに▼現在、特定抗争指定暴力団「六代目山口組」と「神戸山口組」との対立抗争状態を認識しての犯行であるとして懲役3年を求刑した。
 一方弁護側は、けが人はおらず、同じような犯行のうち軽い部類だったなどとして寛大な刑を求めて結審した。

「絆会」会長は2015年8月、山口組分裂により神戸山口組を新たに結成。その後、神戸山口組からも離脱している。
現場近くの路上では2017年9月、絆会の前身、任侠山口組の組員(会長のボディーガード)が射殺される事件が起きている。

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