兵庫県は12日、原油価格や物価の高騰と新型コロナ感染者急増への対応を盛り込んだ総額649億円の今年度(令和4年度)9月補正予算案を発表した。コロナ禍で物価高騰の影響を受ける県民生活の安定化に向けた支援に52億円、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策に525億円、そして円安・原油高の影響を踏まえた事業者の経済活動の支援に72億円を計上する。
このうち新型コロナウイルス感染症対策として、陽性者登録支援センター(仮称)の設置に1.3億円を計上する。今月26日から、患者発生届の対象が全数ではなく限定されることを見据え、発生届の対象外となる患者のフォローアップ体制を整える。具体的には、感染者の発生届の対象にならなかった場合、陽性者登録支援センターに登録することで、療養証明の発行や病状についての相談などをスムーズに行うことができるという。
また、物価の高騰に直面する県民を支援し、また原材料の調達コストの上昇の影響を受ける飲食店を支援するため「ひょうごで食べようキャンペーン(県版Go To Eat)」を実施。9億円を計上する。1冊12500円分のプレミアム食事券を10000円で販売する(28万冊)。キャンペーン期間は12月から2023年1月までの2か月間で、商品券の形態や販売方法は今後検討する。
会見した兵庫県の斎藤元彦知事は、9月補正予算案について、「コロナから命と暮らしを守る。そして円安や物価の高騰で県民や事業者に大きな影響が出ていることから支援をしっかりしていくというのがポイント」と説明した。また、新型コロナウイルスの感染状況について、「ピークアウトして感染者の数は減少傾向にあるが、引き続き感染対策を徹底し、ワクチンの接種をお願いしたい」と話した。