神戸市内を走行中の阪神電車内にカミソリの刃を置いたとして、兵庫県警は15日、威力業務妨害容疑で、大阪市西成区の無職男(87)を現行犯逮捕した。兵庫県警によると、阪神電鉄と、相互乗り入れする鉄道会社の車両で2012年以降、同様の被害が約80件確認されているが、けが人はいないという。
男は15日午前8時すぎ、神戸市中央区の阪神電鉄「神戸三宮駅」と「元町駅」間を走行中の電車内の窓枠に、むき出しの状態のカミソリの刃1枚(縦約1センチ、横約3・5センチ)を置いて業務を妨害したとして逮捕された。
被害が確認されるたびに防犯カメラの映像を解析し、この男が浮上した。15日朝に男が阪神電車に乗ったことを確認し、警察官が電車内で警戒していた。調べに対し「他の人が見たら驚くと思って、面白半分で置いた」と話しているという。
威力業務妨害容疑の適用について兵庫県警は、「電車内でカミソリの刃が見つかると、車内点検や警察署への届け出などが必要となり、鉄道会社としての通常業務を妨げた」と説明している。