新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国の緊急事態宣言の発令から2度目の週末、通勤時間帯はターミナル駅を中心に多くのサラリーマンが行き交った。政府は通勤者を最低7割減らすよう求めている。
緊急事態宣言が発令されて初の土日は外出自粛要請の効果もあり人出は減ったが、平日は突然の在宅勤務要請に対応できなかった企業も多く、会社に出勤せずに働く「テレワーク」について多くの企業が実行できていない実態も見えてきた。
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神戸市内のオフィスで働く30代の女性に「テレワーク」の実態について聞いた。
「現実的に無理です。ウチの会社、3分の2はテレワーク、ということにはなってますが……輪番制なんです。残りの3分の1は『休んでは来て、休んでは来て』ですよ。どうなのかなぁ。単に数合わせでとりあえず自宅に待機させてる感じです。日本の会社、ペーパーレスになったとは言われていますが、まだまだ紙ベースですよ。とにかく最善尽くして予防してくださいね、という無言のプレッシャーがあるような……。とにかくいまゴールが見えないですからね。不安の中でやってます。いまの日本のシステムではなかなかテレワークはなじまないのかも知れません。ただ今回の新型コロナウイルス感染拡大で改めて『テレワーク』の存在を知った人も多いので、これからあらゆる会社でどう取り入れるか考えるんじゃないでしょうか」
厚生労働省が3月31日~4月1日にLINEで行った第1回「新型コロナ対策のための全国調査」で「仕事はテレワークにしている」という回答は5.6パーセントだった。