韓国グルメ【キムチ】 昔は白かった? 意外と知らない『唐辛子』の歴史 「時代劇ドラマをよく観ると…」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

韓国グルメ【キムチ】 昔は白かった? 意外と知らない『唐辛子』の歴史 「時代劇ドラマをよく観ると…」

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 日本の食卓にもすっかり定着している韓国グルメ「キムチ」。唐辛子・にんにくなどを使って漬け込まれ赤みを帯びた白菜・きゅうり、大根などを思い浮かべる人も多いだろう。ところがじつは、かつてキムチは白かったのだという。

キムチ
キムチ

 そこでこのたび、韓国料理店を経営しレシピ本も手がけるタレントの慶元まさ美が、ラジオ番組の中で唐辛子の豆知識を紹介した。唐辛子の意外な歴史とは?

 日本でも定番のスパイスとして定着している唐辛子。その歴史は長く、なんと紀元前7000~8000年ごろには南アメリカの熱帯地域、ペルーやメキシコで栽培されていたのだそう。日本の歴史で言えば縄文時代の中期にあたることから、その歴史の長さがうかがえるだろう。

 この唐辛子が世界に広まるきっかけとなったのは、1492年、コロンブスがカリブ海のイスパニョーラ島で「アヒ(唐辛子)」を発見し、スペインに持ち帰ったことからはじまったと言われている。その後、ポルトガル人の手によってアジアやアフリカに伝わっていったが、唐辛子が日本に上陸した時期は諸説あり、ハッキリとしたことは分からないのだそう。「ただし、戦国時代には既にスパイスとして普及していたという記録もある」と慶元は語る。

 そして、韓国に唐辛子が上陸したのは16世紀、豊臣秀吉の時代との説がある。朝鮮出兵の際に兵たちの食材として日本から持って行ったと言われている一方、一説によれば、「この辛さが武器になるのでは」と考えられ持ち込まれたとも言われている。

 韓国料理と言えばキムチ=唐辛子のイメージが強いが、じつはキムチは、唐辛子が韓国に上陸する前から存在していたうえ、当時は白かったのだそう。

 そもそもキムチとは、冬の間に野菜を塩漬けにして保存する「沈野(チムチェ)」が語源で、7世紀頃に誕生したもの。この「チムチェ」がキムチェ→キムチに変化し、定着していったそうだが、誕生当初は唐辛子が使われていない白いキムチが一般的で、朝鮮出兵で唐辛子が持ち込まれたことにより赤いキムチが生まれたという。同じく赤色のイメージが強いトッポギ(韓国風の餅を甘辛く煮込んだ料理)なども当時は白かったそうで、韓国の時代劇ドラマをよく観れば唐辛子を使った赤い料理が無いのだとか。

「韓国には、『5つの色の食材を5種類の味付けで料理することで、栄養バランスのとれた健康的な食生活が送れる』という考えを表す“五味五色”という言葉がある」と慶元は言う。「青・赤・黄・白・黒」からなる五色の食材を「甘味・酸味・塩味・苦味・うま味」の五味で調理する、その“赤”に唐辛子も含まれるようになったと説明した。

※紹介した内容には諸説あります。

※ラジオ関西『Clip木曜日』「まさ美のCooking Clip」2022年10月13日放送回より

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