10月30日、『第三十三回伊藤園お~いお茶新俳句大賞』(主催:伊藤園)の入賞作品が発表され、最高位の「文部科学大臣賞」に、兵庫県川辺郡の小柳咲姫(さき)さん(10歳)の作品が選ばれた。応募総数は約194万6千句。入賞作品2,000句は、2023年2月ごろから「お~いお茶」のパッケージに掲載、作品集は2023年11月発刊の予定。
今回募集したのは年代別5部門のほか、「英語俳句の部」「新俳句フォトの部」の計7部門。
小柳さんの受賞作は『雪がふる一つ一つに雪の神』で、作品について小柳さんは、「珍しく雪が降り、校庭一面が真っ白になりました。そんな景色を見ながら、なぜ雪は空から降ってくるのか不思議に感じ、神様が宿っているのかなと思ったことを詠みました」とコメント。同日配信されたオンライン入賞式では「これからも素敵な俳句を作りたい」と意欲を見せた。
また、金子兜太賞を受けた神奈川県大和市の杉山結菜さん(15歳)の作品『秋の夜獣になって走りけり』では、「2度延期となってしまった修学旅行に行けた歓びや行動制限で我慢していたものが弾けた」時の気持ちが詠まれた。伊藤園によると、コロナに関連した応募作品も多かった中で、「(コロナ禍に受けた)影響は残りつつも少しずつ日常生活や心境に変化がみられる作品が見受けられた」という。
今回の参加者は、国内と海外64か国合わせて約51万人。応募作品数は約194万6千句に上った。これで、第一回からの累計は約4,100万句を超えた。伊藤園は「近年では、俳句を取り上げたテレビ番組が人気を集めるなどして、これまで俳句との接点が少なかった中高生や若い世代からの関心も高まっている。第三十三回の新俳句大賞では、国内の小学校、中学校、高校、海外団体、計3,173校からの応募があり、教育現場でも日本文化の継承としての俳句創作が定着しつつあることがうかがえる」としている。
11月3日からは、「第三十四回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の募集が始まっている。「小学生の部(幼児含む)」「中学生の部」「高校生の部」「一般の部A(40歳未満)」「一般の部B(40歳以上)」「英語俳句の部(年齢・国籍問わず)」「新俳句フォトの部」の7部門。詳細は、伊藤園新俳句大賞ホームページに掲載されている。