シンガーソングライターの川嶋あいがパーソナリティを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西、毎月第1・2週日曜午後5時〜)。11月6日の放送では、フリーキャスターでありメンタルケアカウンセラーでもある丸岡いずみさんがゲストに登場。東日本大震災による震災うつを克服した方法や、4歳になる息子とのエピソードを語った。
北海道文化放送にアナウンサーとして入社し、2001年に中途入社した日本テレビでは報道記者として活躍。多くの番組でニュースキャスターを務め、報道番組にも抜擢されたが、体調不良に見舞われ長期休養に入ることに。2013年には事務所に所属し、芸能活動を再開。後に自らの困難な時期をつづった書籍も出版し、タレントとして活躍する傍ら、2022年には通信制高校の松実高等学園の顧問に就任。いじめや不登校など、挫折を経験した子どもたちに寄り添い続けています。
これまでの人生で最も辛かった経験として、東日本大震災を取材したことがきっかけで陥った“震災うつ”を挙げた丸岡さん。当時、ニュージーランドで発生した地震の取材など、震災取材を続けながら世界を飛び回るという日々を送っていたのだそう。
そんななか、現地でのご遺体捜索など、取材で目の当たりにした光景が忘れられず、「気持ちの整理がつかないまま走り続けていた」と当時を振り返りました。
「どのように困難を乗り越えてきたのですか?」という川嶋の質問には、「自分のキャパシティを越えたと気づいたときに、一旦立ち止まって休憩を取るという選択をしました」と回答。
しかし、「震災取材を続けたい」という記者としての使命感や、交流のあった被災地の人々に「心配をかけてはいけない」という思いもあり、すぐには切り替えられなかったと明かしました。
一方、うれしかったこととして、4歳になる息子とのエピソードを披露。あるとき、東日本大震災を取材していた当時の映像を見せたところ、息子は「ママが死ななくてよかった」と口にしたのだそう。これまで誰かに言われることのなかったこの言葉は丸岡さんの心に強く響いたそうで、「人生いろいろあったけど、その言葉ですべて救われた思いになりました」と胸の内を明かしました。
「悩みに直面している人にとって、自分1人で物事を考えるのはものすごく窮屈で、(そこから)抜け出せないという瞬間が多くあると思う」と川嶋。さらに、「もう一歩先に踏み出したいと思っている人に、どんな言葉をかけますか?」と尋ねた。