プロ野球・阪神の岩貞祐太選手(31)がラジオ関西の番組にゲスト出演。プロ9年目の今シーズンに自己最速の154キロを記録した秘訣を語った。
ゲスト出演したのは、林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)とフリーアナウンサーの田中大貴(元フジテレビアナウンサー)がパーソナリティーを務めるラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2022年12月19日放送回。
2022年シーズンは53試合に登板し、防御率2.57を記録した岩貞選手。「僕がずっと直したかった悪いところがあって、(これまでは好不調の)波がすごく大きかく、夏場にへばって、また秋口に復活してという浮き沈みがあった。今年はわりとずっと同じような波でできたので、そこが一番良かった」と、キャリアハイとなる成績を残した要因を振り返る。
しかも岩貞選手は、シーズン中に自己最速の154キロを計測。シーズン中のヒーローインタビューで「筋肉の154」と明かしたが、筋トレへの取り組みが、プロ9年目、31歳での劇的な進化の秘訣だと明かす。
「筋肉が喜ぶ筋トレをしました。でもシーズン中(の筋トレ)は、オフシーズンのようにガッツリと100パーセントというようにはできないので、70パーセントくらいを週に2回ほど、体の疲労を見ながら(筋トレを)入れていた。鍛えたのは全身だが、部位でいうと胸や肩をやったり、次の日に背中、別の日に下半身をやったり……コロナ禍の影響もあってジムにはなかなか行けず、甲子園の施設でやっていましたね」(岩貞選手)
一方、阪神で“筋肉”といえば、今シーズンをもって現役を引退した糸井嘉男氏が象徴的。番組パーソナリティーの林氏から、糸井氏のトレーニングから何か着想を得た部分はあるのかを問われた岩貞選手は、「糸井さんは『本物系』の筋肉。走攻守すべてを兼ね備えているので、すべてを鍛えている。僕は投げるための筋肉で、『投げる系』に特化したもの」と、それぞれの鍛え方や目的に違いがあると語る。
「若いときは筋トレがあんまり好きではなかった」という岩貞選手は、以前は筋トレが結果に結びつかなったこともあり、走り込みでの調整がメインだったそう。それでも、昨シーズン(2021年)、「手応えはあったのに成績が出なかったことで『もう自分の中で限界が近いんだ』と。『じゃあ最後にもうひとあがきしてウエイト(トレーニング)をやってみよう』ということで、筋トレを始めました」と、タテジマが誇るサウスポーは一念発起。その成果が劇的に出たことで、新境地を開くことができた。
年明けも、1月の自主トレでは「昨年同様、筋肉痛で立ち上がれないぐらい厳しく、今年もガンガンやって全身の筋肉を鍛えたい」と意欲的な岩貞選手。ちなみに、最もきついトレーニングはスクワットとのことで、「スクワットをして、ラックを置いて、すぐにスクワットジャンプをやって心拍数を上げるというのを1セットでやるが、これがもうすごく(きつく)て……やる準備のときから憂鬱になります」と苦笑するも、ストイックに鍛えぬく姿勢は変わらず。さらなる進化を目指す阪神投手陣のリーダーには、2023年シーズンも期待せずにはいられない。