ラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)12月26日放送回では、「2022-23 Yogibo WEリーグ」第7節、INAC神戸レオネッサ対AC長野パルセイロ・レディース戦をプレイバック。また、この1年でのINAC神戸のベストパフォーマンスについて、ファン・リスナーからのメッセージも交えながら、番組パーソナリティーの近藤岳登と寺田光が語り合った。
12月25日にホーム・ノエビアスタジアム神戸で行われたAC長野戦では、守備を固める相手に苦戦したINAC神戸。それでも、後半に攻勢をかけ続けると、終盤の87分(後半43分)、均衡を破る。DF土光真代選手のミドルシュートをGKがはじいたところに詰めていたMF成宮唯選手が、ゴールライン際で粘り強く折り返すと、AC長野DFに当たってそのままゴールイン。これが決勝点となり、1-0で勝利、勝点を16に伸ばしたINAC神戸は、2位三菱重工浦和レッズレディース(勝点15)に1差をつけ、リーグ首位で2023年からの戦いにつなげた。なお、試合後には、FW浜野まいか選手が海外挑戦のためにINAC神戸を退団することも発表されている。
番組パーソナリティーで、元Jリーガーの近藤は、この一戦を振り返り、「INAC神戸はどう攻め崩すかのアイデアがちょっと少なかったかな」とコメント。今後もINAC神戸に対してAC長野のように守備的に来ることが予想されるなか、「もちろん朴康造監督は戦術としていろいろ落とし込むと思うが、最終的に選手たちがフィールドでやるんだから、うまく行かないときにどうやって相手を崩して行くかというのは、選手間でコミュニケーションをとったり個人が一気にスイッチを入れて打開したりというプレーを、どういう戦況かを自分で理解、判断して、いつ、どのタイミングで仕掛けられるかというのが大事になってくる。そのためにもストロングポイントをどれだけ選手一人ひとりが理解して、どのタイミングで出せるかが重要」と持論を展開。レオネッサのイレブンに向けてさらなる奮起を促していた。
一方、今回の番組では、「あなたが選んだベストパフォーマンス」と題して、今年のINAC神戸の印象的な名シーンを、リスナー投票と意見をもとにセレクト。「WEリーグ初代女王を決めた瞬間」や、「国立競技場開催での浦和L戦、GK山下杏也加選手がPKを止めたプレー」、「浜野まいか選手のリーグ戦ラストゴール。顔をくしゃくしゃに泣いていたのにインタビューで『気のせいです』と言い張ってた浜野選手に1票」など、数多くのメッセージが寄せられたなか、最も投票が多かったのは、「2022-23 Yogibo WEリーグ」第6節、浦和Lとのアウェイ戦でDF守屋都弥選手が決めたボレーシュートの場面だった。
※以下、リスナーからの主なメッセージ
「2022-23のWEリーグベストゴールにも選ばれるでしょうが、12月11日の浦和L戦での守屋都弥選手の左足スーパーボレーシュートに投票します。このシュートにつながるまでのパスワークも素晴らしい!」
「ベストパフォーマンスは、やはりアウェイの浦和L戦の守屋都弥選手の左足一閃のダイレクトボレー。(阪口)萌乃さんのクロスを、下がりながら浮き球を利き足と逆の足、左足で合わせ、難しい球をふかさずよく抑えて、ビューティフルゴール! まさにゴラッソ! そして、ブラボーでしょう!」
これらの意見に近藤も「裏に出たボール、裏に走り込んだ選手、クロスボール、走り込んだ守屋選手、確かに全部が素晴らしかった」と同意。また、ゴールの美しさだけでなく、今シーズン前半戦の山場、首位攻防の一戦での価値あるゴールだったことも好評につながったよう。同じ試合でのFW高瀬愛実選手(※「高」=はしごだか)の劇的な決勝点、今年から采配を振るう朴康造監督の渾身のガッツポーズとあわせて、近藤は賛辞を惜しまなかった。
INAC神戸の年明け最初となるWEリーグ戦は、2023年1月8日(日)のアルビレックス新潟レディース戦。ホーム・ノエビアスタジアム神戸で午前10時半キックオフ予定となっている。また、同日の同会場では、午後に第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会決勝も行われるため、WEリーグと高校女子サッカーの異例のダブルヘッダーが組まれることになっている。