「大麻工場」で1600本栽培 インドネシアの事業失敗、出資金返済できず指南され…密売グループの男ら初公判 一部否認 神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「大麻工場」で1600本栽培 インドネシアの事業失敗、出資金返済できず指南され…密売グループの男ら初公判 一部否認 神戸地裁

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 一般家屋を「大麻栽培工場」に改造し、営利目的で大麻を栽培したなどとして、麻薬特例法違反罪などに問われた兵庫県西宮市の建築資材販売業・A(34)ら男5人の裁判員裁判・初公判が10日、神戸地裁で開かれた。

 男らは共謀関係や時期などについて「事実が異なる」と、起訴された内容を一部否認している。判決は2月9日に言い渡される。

神戸地裁

 起訴状によると、男らは2019年8月~2020年10月、兵庫県西宮、芦屋、三田各市の家屋で大麻草1600本を営利目的で栽培したほか、液体タイプの「大麻リキッド」などを密売したなどとされる。

グループは西宮市内の住宅を「大麻工場」拠点としていた<※画像提供・兵庫県警>

 検察側は冒頭陳述で、被告Aは▼栽培場所の選定、▼密売による売り上げ管理、ほかの4人は▼栽培計画の策定、▼大麻草の製品化作業などを役割分担し、大麻草の栽培から収穫、密売までを手掛けていたと指摘。思いのほかうまくいったため、犯行規模を拡大する中、被告Aが売り上げを集約し、4人に報酬が渡っていたと述べた。

 そして、栽培した大麻草は密売だけでなく、自らが使用するために所持していたとの指摘に対し、一部の被告が「大麻草は廃棄するつもりだった」と事実関係を否認した。

グループは兵庫県三田市内の倉庫にも大麻草の苗を移していた<※画像提供・兵庫県警>

 一方、被告Aの弁護人は、Aが2017年にインドネシアでの石炭採掘事業に関わり、ある男性から2000万円の出資を募ったが失敗し、返済額として1億円を要求されたが、元手がなく、この男性に大麻の栽培を指南されたと述べた。

 男らは2020年に逮捕された。当時、兵庫県警が押収した大麻草は1600本(このほか乾燥大麻122本など)にのぼり、兵庫県内で過去最多だった。押収物などの分析から2019年8月~2020年10月に、少なくとも1億8900万円の収益があったことが判明している。

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