サッカー・J1のヴィッセル神戸は11日、U-21日本代表FW小田裕太郎選手(21)が、スコットランドのスコティッシュ・プレミアシップに所属するハート・オブ・ミドロシアンFC(ハーツ)へ完全移籍することに決まったと発表した。
2001年8月12日生まれ、兵庫県の淡路島・洲本市出身の小田選手は、スピードとカットインからのシュートを武器とするクラブ生え抜きアタッカー。中高時代をヴィッセルのアカデミーで過ごし、2020年にトップチームへ昇格すると、プロ入り後の3シーズンでは主にサイドアタッカーとして活躍。J1リーグ戦では通算43試合出場2得点という実績を残している。また、6試合に出場しているAFCチャンピオンズリーグでは、昨年8月に行われたラウンド16の横浜F・マリノス戦で貴重な決勝点となるゴールを決めるなど存在感を示した。「和製エムバペ」とも称されるストライカーは、2024年パリ五輪での活躍も期待される逸材の1人。1月6日のヴィッセル新シーズン始動日に発表されたメンバーリストに名前がなく、その動向が注目されていた。
現地時間の10日に完全移籍加入が発表されたハーツの公式サイトによると、小田選手との契約期間は2025-2026シーズン終了までの3年半。
昨年11月には、小田選手と同じくヴィッセルのアカデミーで育ったDF小林友希選手(22)が、スコットランドのスコティッシュ・プレミアシップに所属するセルティックFCに完全移籍。クリムゾンレッド生え抜きの2人が、このたびスコットランドの地で新たな挑戦をスタートすることになった。
小田選手はヴィッセルのクラブ広報を通じてコメントを発表している。
「このたび、ハーツに完全移籍することになりました。小学校のスクールから約10年ヴィッセルでお世話になり、たくさんのことを経験させてもらいました。スクール、ジュニアユース、ユースそしてトップチームとどんなときも素晴らしい環境でプレーでき、成長させてもらいました。
特にトップチームでは小さい頃から試合観戦に行っていたノエビアスタジアムでプレーができ、試合後サポーターの方たちと神戸讃歌を歌えたときはとてもうれしかったし、感動しました。
海外に挑戦できるチャンスがあるなら必ず挑戦しようと決めていたので今回このような決断をしました。この決断を後押ししてくれたクラブや家族には、本当に感謝しかないです。
そしてファン、サポーターの皆さん、どんなときも応援してくださり、その応援は常に力になりました。海外に行っても応援し続けてくれたら僕はとても嬉しいですし、皆さんに成長した姿を見せられるようにチャレンジし続けたいと思います。改めて約10年、本当にありがとうございました」