2023シーズンを始動したヴィッセル神戸 継続して指揮を執る吉田孝行監督 求めるベースは「激しさ」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

2023シーズンを始動したヴィッセル神戸 継続して指揮を執る吉田孝行監督 求めるベースは「激しさ」

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 サッカー・J1のヴィッセル神戸は、1月6日から2023シーズンを始動。8日の「2023新加入選手&ユニフォーム発表会」を経て、10日からは沖縄入りしてトレーニングキャンプをスタート。2月中旬から始まるJ1リーグ戦での躍進、そして、念願のタイトル獲得のため、約1か月の重要な準備期間に入った。チームを指揮する吉田孝行監督は、始動日や新体制会見で、新シーズンへの抱負を語った。

「一粒万倍日」と「天赦日」が重なる今年最初の貴重な吉日といわれる2023年1月6日、クラブ史上最速の始動となった今年のヴィッセル。当日、練習拠点である神戸市西区のいぶきの森球技場は、好天に恵まれ、陽射しも暖かく感じたほど。チームは午前10時からミーティングをスタート。そのときに、クラブ公式ホームページや公式SNSでは、新チームの陣容や背番号などが発表された。そして、10時15分ごろには選手たちが続々とピッチに登場し、10時20分ごろに円陣が組まれ、トレーニングが始まった。始動日はMFアンドレス・イニエスタ選手が家庭の事情により、FW大迫勇也選手とDF尾崎優成選手、ルーキーFW冨永虹七選手が体調不良により、それぞれ初日の練習を欠席。また、DFマテウス・トゥーレル選手は別メニュー調整になったが、それ以外の選手たちは元気な姿を披露。MF山口蛍選手やDF酒井高徳選手といったチームリーダー、DF菊池流帆選手、FW武藤嘉紀選手、MF汰木康也選手ら昨シーズンの主軸を中心に、ストレッチやランニング、ボールを使った軽めのトレーニングを約1時間半にわたって実施。チームは終始リラックスした表情で身体を動かしていた。

2023シーズンを始動したヴィッセル神戸(写真:ラジオ関西)

 また、翌7日には大迫選手や尾崎選手、トゥーレル選手も全体メニューに入り、8日には前夜にセレッソ大阪からの完全移籍加入が発表されたFWジェアン・パトリッキ選手も早速合流。10日のキャンプからはイニエスタ選手と、ポルティモネンセSC(ポルトガル)からの期限付き移籍加入が発表されたばかりのFW川崎修平選手(※「崎」=たつさき)もトレーニングに加わるなど、総勢32選手の陣容でクリムゾンレッドは新たに船出。クラブ公式SNSでは、沖縄でのキャンプで選手たちが精力的にトレーニングを行う様子も早速紹介されている。

沖縄でのトレーニングキャンプ初日の様子。イニエスタ選手も合流。 (C) VISSEL KOBE

 始動日となった6日の練習終了後、「こうやってみんなで顔を合わせてみんなでトレーニングできるのは、すごくうれしく幸せなこと。この気持ちを大事に、シーズンを戦っていきたい」と、メディアの囲み取材対応で述べたのは、新シーズンも引き続き指揮をとる吉田監督。昨シーズン後半、J1残留争いの中で躍進したときのチームの戦いをベースに、「メンタル面や団結力」を重視するクリムゾンレッドのレジェンドは、今年は戦術的な要求もさらに明確に行っていくとして、「自分の(掲げる)コンセプトをキャンプから徐々に植え付けて、開幕に持っていきたい」と述べる。

吉田孝行監督(写真:ラジオ関西)

 また、昨年の「FIFAワールドカップカタール2022」から得た気づきとして、「局面の強度、間際(の強さ)、寄せのスピードなど、テレビで見てあれだけ(レベルが)違うなと感じるということは、まだまだ我々というのは未熟なんだなと感じた。ここ数年でサッカーが変わっている」と語った、吉田監督。「相手が構えればポゼッション(ボールを持つスタイル)は有効だが、今のサッカーの主流は、どこのチームもポゼッションをさせないという守備をやってくるというもの。相手がポゼッションをさせないようにやってくるならば、違う方法も必要」と、近年のヴィッセルが志向していたボール保持にこだわらない思いもコメント。さらに、「世界の主流はプレスなど、そういう『激しさ』に変わっている。いつまでも5年前のようなサッカーを言っていると俺らは置いていかれる」「昨シーズンをみても、J1はどこも(以前とは)変わっていたし、激しかった」という話しも口に。今年の吉田ヴィッセルの戦いでは、「激しさ」や「インテンシティ(強度)の高さ」といったものもキーワードになりそうだ。

 8日の新体制会見のなかでは、会場に集まったファン・サポーターを前に、力強く挨拶を行った吉田監督。「オフ期間中、出ていく選手のニュースが多くて、不安に思われた方もいるかと思いますが、自分はすごく自信があります。自信と、選手たちへの期待しかありません。それはなぜかというと、新しい選手も加入してくれましたし、昨年、みんなで苦しいシーズンを乗り越えました。そうやって乗り越えたチームというのは強いものがあります。一人ひとりが何をしなければいけないのか、みんなわかっています」と胸を張り、「選手とスタッフ、サポーターの方と一丸となって、今シーズンも頑張っていきましょう。皆さん、タイトルほしいですよね、取りたいですよね!(場内から拍手) ありがとうございます! 皆さんと一緒にそれを目標に頑張りましょう。よろしくお願いします」と、念願のタイトル獲得への思いも述べていた。

 滝川第二高校時代からゆかりのある神戸の地、そして、選手やスタッフとして長年にわたり携わっているヴィッセルへの思い入れは人一倍強いものがある、吉田監督。「(監督を)引き受けた責任があるし、強くしなきゃいけないし、そのためにできることを自分たちでやっていくだけです」と気合いを込めた港町の闘将の采配に大きな期待がかかる。

「2023新加入選手&ユニフォーム発表会」で意気込みを述べる吉田孝行監督(写真:ラジオ関西)
ヴィッセル神戸「2023新加入選手&ユニフォーム発表会」、新加入選手とともに撮影に応じる吉田孝行監督(写真中央) (写真:ラジオ関西)

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GOGO!ヴィッセル神戸 | ラジオ関西 | 2023/01/09/月 18:00-18:30

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