3月18日から阪神甲子園球場で開催される、第95回選抜高校野球大会の出場校が発表され、兵庫の報徳学園と社(やしろ)の出場が決まった。報徳は2017年以来6年ぶり22回目、社は04年以来19年ぶり2回目。21世紀枠の近畿地区の候補に選ばれていた小野高校は選ばれなかった。
強豪・報徳が甲子園に帰ってくる。校内の講堂で発表を見守った報徳学園の大角健二監督は「(出場は有力と言われていたけれど)ほっとした。3年間、チームの改革をやってきて、結果が出ないこともあったが、ようやくこういう形になった。」と話した。
昨年秋の近畿大会では箕面学園、準々決勝で強豪・履正社という大阪勢を破って波に乗ると、準決勝では智弁和歌山に勝利。決勝では大阪桐蔭に0対1と惜しくも破れたが、その力を見せつけた。大角健二監督は「上には上がいる」とした上で、甲子園での目標について「まずはベスト8の壁を越えたい、そうすればてっぺんの景色が見えてくる」と意気込んだ。選手らには、「(応援してくれる人たちに)感謝しながら、全力でプレーしてほしい」と話した。
社にもうれしい便りが届いた。22年夏の兵庫大会決勝で、強豪・神戸国際大付を延長14回タイブレークの末に6対3で破り、夏の全国大会に初めて出場。その後、新チームで臨んだ秋の県大会では準決勝で神戸国際大付属に敗れたものの、兵庫3位で近畿大会に出場。初戦で奈良1位の天理を相手に13対7と大勝。着実に力をつけてきた。
学校は今年創立110年の歴史を持つ県内有数の進学校。OBにはプロ野球・阪神の近本光司や東北楽天の辰己涼介らがいる。
小野高校では、選手や監督らが校内にあるホールに集まりその時を待ったが、吉報は届かなかった。北垣賢高(まさたか)監督は「すごく残念です。彼ら(選手たち)を甲子園の舞台に立たせてあげたかった。悔しいですが、これをプラスにしていかないといけない。もっとチームを磨いていきたい」と時折、残念そうな表情を浮かべながら語った。(取材協力:小野高校放送部)