日本初! LNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」が運航開始 環境負荷を低減、船内の居住性は向上 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

日本初! LNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」が運航開始 環境負荷を低減、船内の居住性は向上

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 株式会社フェリーさんふらわあが2023年1月、大阪~別府間の航路で、新造船「くれない」の運航を新たに始めた。日本で初めてLNG (液化天然ガス)を燃料に用い、二酸化炭素の排出量は従来から約4分の1に削減したほか、長距離フェリーでは初めて、独立した和室と洋室とをつなげられる仕組みを採用するなど、居住性をさらに高めた。

 テーマは、『復活ときずな(KIZUNA)』。商船三井の前身・大阪商船が1912年に投入した貨客船「紅丸」や、1960年に登場し、豪華な内装から「瀬戸内の女王」の愛称で親しまれた「くれない丸」に使われた名称が「復活」。「きずな(KIZUNA)」には、世代を超えて家族が集い、船旅を楽しんでほしいという願いが込められており、和室と洋室を接続できる「コネクティングルーム」の設置などにより、幅広い世代・人数での利用に対応する。

スイート和洋室コネクト
スイート

「くれない」の全長は従来船の1.3倍の199メートルになり、総トン数はほぼ倍増と大型化。一方で乗客数はほぼ同じで、客室の定員一人当たりの面積とレストランの席数は1.5倍に、大浴場の面積は2倍に、それぞれ大きく拡大され、居住性が大きく向上した。また、最上階(8階)の客室にはクルーズ船並みのバルコニーが付いたスイートフロアを設けた。

レストラン
展望大浴場

 3つのフロアを貫き、プロジェクションマッピングも楽しめるアトリウムを中心に、開放的なパブリックスペースを設置するなど、上質な船旅をカジュアルに楽しめるように工夫が凝らされている。

アトリウム
アトリウム

 貨物スペースは1.5倍拡がり、トラックの積載台数はこれまでの92台から、137台へと大幅に増えた。ドライバーの船内での快適性を向上させることで「モーダルシフト」に対応し、物流を支える。

 「くれない」は国内のフェリーでは初めてとなる、LNGと重油それぞれを燃料として使用できる高性能Dual Fuelエンジンを搭載。二酸化炭素の排出量を約25パーセント削減したほか、硫黄酸化物をほぼ排出しないなど、優れた環境性能を達成している。

フェリーさんふらわあ「くれない」

 なお、1997年から運航してきた「さんふらわあ あいぼり」「さんふらわあ こばると」の代替船としては、「くれない」のほか、「むらさき」が23年4月に就航する予定。


【フェリーさんふらわあ 公式HP】
【くれない 客室・運賃】

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