「炉」をメインとする会社が、一昨年の夏からゴルフウエアブランドを立ち上げ、奮闘している。その経緯や秘話について、担当者がラジオで語った。
林歳彦氏（会社経営者・環境活動家）と、フリーアナウンサーの田中大貴（元フジテレビアナウンサー）がパーソナリティーを務めるラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー！やってみよう！！』2023年2月20日放送回に、株式会社Honest（本社：大阪府堺市）代表取締役CEOの西田真大さんと、マネージャーで同社のゴルフウエアブランド「Fabtime」デザイナーの福永麻耶さんがゲスト出演した。
株式会社Honest（オネスト）は、焼却場や製鉄所、非鉄金属の分野における「炉」の制作を手掛けている企業だが、2021年の夏からゴルフウエアブランド「Fabtime」の販売をスタートさせた。
「もう本当に単純で、私がゴルフ大好きなんです」という西田さんは、既存のブランドではなく、「自分の（好きな）ものを形にしたいなというのがあり、『それなら何をする？』となったら、もうゴルフしかないやん」と、独自のウエアブランド立ち上げに着手。「僕の中で、『ゴルフって何や？』となったとき、一番楽しい時間だなと思ったんです。楽しいということは、もう『最高』やなと。それで『最高の時間』にしようということで『Fabtime』というブランド名になりました」と、ブランド名への思いを明かした。
このブランドで生み出されるウエアのデザインを担当しているのが、デザイナーの福永さん。もともとアパレルのファッションデザイナーとして活躍していたが、西田さんとの縁もあり、今回デザイナーとして抜擢されたのだそう。
ブランドコンセプトについては「ゴルフといえば、どちらかというと派手なイメージがあり、それはそれでカッコ良いのですが、僕はシンプルでシック、ストレートな感じが好きなんですよ」と西田さん。福永さんも「社長のゴルフ好きから始まったブランドなので、社長の欲しいもの、社長が求めているものをデザインに落とし込んでいきたい」と、意をともにする。
同ブランドのターゲット層については「シンプルなものが着たい人」という福永さん。「あと、あまり人と被りたくないという方、ゴルフが好きでファッションにもこだわっているような方に着ていただけたら。『Fabtime』のウエアを着て、テンションが上がるような服を作りたい」とコメント。その言葉どおり、タウンユースでも活用できるようなデザインで、ウエアを着てそのままゴルフの打ちっぱなしへ行ったり、ゴルフに行った後もそのままの服で食事へ行けたりするようなシンプルさを特徴にしている。
一方、ブランドを立ち上げる際にはいくつか苦労もあったようで「全く（アパレルの）知識がないところから始めたので、その辺りは福永の人脈をたどって、なんとか形にしてもらっている」と西田さんが言えば、「（服を作る時）パターンがなかなか難しい。作るのも修正するのも大変ですから」という福永さんも次のように語る。
「社長が『こんな服を作りたいね』と言ったものを形にするため、まずはネットや実物を見て、生地やシルエットなど近いものを探す感じなんです。でも最初の頃は社長の『こんなん作りたいねん』という希望が、（プロの目から見ると）『いや社長、分かるんですけど、ちょっと難しいですよ……』というのがありました。商品化しようと思ったら『こうした方が良いんじゃないですか』みたいな。コストや値段の面で壁に当たりましたね」（福永さん）
それでも、15年前に堺の居酒屋でバイトの同僚だったという西田さんと福永さんは、「めちゃめちゃ仲がいい」間柄。今後の展望について、「まだあまり知られていないブランドですが、ゴルフウエアと言えば『Fabtime』と皆さんが言ってくれるぐらいの有名なブランドになるように、そこまで育てられるように頑張りたいです」と福永さん。また、西田さんは「『Fabtime』の運営はもちろん、『炉』の方でもどんどん従業員を増やして全国のシェアを取っていきたい」と、会社のさらなる発展へ意欲を燃やしていた。
