牛肉界の最高峰、日本が世界に誇る食材、神戸ビーフ。新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店を中心に需要が減少し、飼育農家に大打撃を与えている。
そんな神戸ビーフをせっけんの原料に使い販売を始めたのが、加古川市にある精肉加工会社「福良(ふくよし)」。神戸ビーフを扱う従業員の手がきれいなことに気づいた社員の後藤守さんが、せっけんとして商品化を思いつき、三木市の丸菱石鹸に製造を委託した。
せっけんに使われるのは、腎臓周辺にある良質で希少な「ケンネ」と呼ばれる牛脂。肉を焼くときに使うくらいしか用途がなく、これまで破棄していた部位だ。せっけんの製造において牛脂は古くから用いられてきた。ただ、一般的に使われる牛脂とは違い、神戸ビーフというのが今回のポイント。融点の低さが特徴で、人肌温度で溶けて肌になじみやすいとのこと。
真珠由来の保湿成分、甘く優雅で華やかなバラの香りを配合し完成したせっけんは、「霜降りの奇跡」と命名。敏感肌の人にも使ってもらえるよう無添加にこだわった「霜降りの奇跡」は、サシの入った肉のようなデザインで見た目にもインパクトを与える。
和紙で包み、桐箱に入った「霜降りの奇跡」は、1個120グラムで3500円。肉同様に高嶺の花かもしれないが、話題性も手伝って購買意欲をくすぐられてしまう。販売は、福良の店舗、通販サイトのほか、有馬温泉の老舗旅館「胸泉御所坊」でも購入できる。
コロナ疲れで、ちょっとしたことでイライラしてしまうかもしれないが、リッチなバスタイムで、気持ちに余裕を持ってもらいたい。
「神戸ビーフの石鹸 霜降りの奇跡」
1個120g 3500円
問い合わせ 090-9614-4447 福良有限会社 後藤さん