女子サッカーの2019プレナスなでしこリーグ1部は、11月2日の第18節で最終節を迎える。第17節終了時点で日テレ・ベレーザが勝点39で首位に立ち、第17節で伊賀フットボールクラブくノ一に敗れた浦和レッドダイヤモンズレディースが勝点36で2位。ただし、得失点差では、日テレ(+38)が浦和L(+19)に大きく差をつけているため、最後の1試合で日テレが負けても、順位が入れ替わる可能性は低く、日テレのリーグ5連覇は確実になったといえよう。
一方、INAC神戸レオネッサは、10月27日の第17節で、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースに1-0と勝利。これで9勝3分け5敗、勝点を30として、1試合を残して3位が確定した。試合では、前半37分にエースの岩渕真奈がドリブルでの単独突破から鮮やかなゴールを決めて先制。その後、追加点こそ奪えなかったが、GK武仲麗依を中心としたディフェンスで相手を零封。今季最後のホームゲームを白星で飾った。
試合後に行われたホーム最終戦セレモニーでは、キャプテンの中島依美が今季のリーグ戦を振り返り、「私たちはたくさんの方々に支えられて、サッカーに専念できるという、とてもいい環境でやれているにもかかわらず、リーグ優勝ができなくて、本当に悔しい」と、またも日テレの後塵を拝したことを懺悔。それでも、「残りリーグ戦1試合と皇后杯があるので、ここにいるメンバーとファン、サポーターの皆さんと、最後、笑顔で終われるように優勝を目指して頑張りたい。引き続き応援よろしくお願いします」と、ノエビアスタジアム神戸に集った、今季ホームゲーム最多となる5,335人の観衆に、カップ戦制覇を誓っていた。
今季のINAC神戸は、「リーグ戦のクラブ1試合平均入場者数は3,045人になり、3,000人超えとなった。また、神戸をはじめとするINAC神戸主催ホームゲームには、3万7千人の皆さんに来ていただき、昨年から1万人以上も増えた」と安本卓史社長もセレモニーで述べたとおり、サポーターの後押しも大きかっただけに、優勝が至上命題となるチームとしては、不本意な結果だと言える。安本社長はチームを代表して、「我々がやらなければいけないのは、勝てるチームを作ること。今年のリーグ戦では残念な結果になってしまったが、皇后杯がある。5試合を戦いきり、必ず神戸に優勝カップを持って帰ることができるように、選手たち、監督、コーチ、スタッフ一丸となって頑張っていきたい」と、中島と同じく、3大会ぶりのカップウイナーへ全力を尽くす覚悟を示した。
INAC神戸は11月2日のリーグ最終戦(第18節)で伊賀とのアウェイ戦に臨む。そして、皇后杯JFA 第41回全日本女子サッカー選手権大会では2回戦から登場。藤枝順心高校(東海/静岡)と国見FCレディース (九州/長崎)との勝者と、11月23日に三木総合防災公園陸上競技場で対戦する(午前11時キックオフ)。