超小型の電気自動車など、企業が最新技術を持ち寄り、地域住民や観光客の移動をしやすくして地域活性化につなげようとする実験的な取り組みが、豊岡市で始まっている。
豊岡市では、演劇をはじめとする文化芸術を通じたまちづくりをしようと、劇作家の平田オリザさんを迎え、来年度から「豊岡演劇祭」を本格的に始めることにしていて、6日から8日までの3日間、そのプレイベントにあたる「第0回豊岡演劇祭」が行われた。
2つの会場で4つの団体が演劇を披露した演劇祭では、ICチップがついたリストバンド型のチケットを一部で導入したり、EV(電気自動車)を無料で貸し出すなどして、入場者の管理や移動をしやすくする取り組みが行われた。
そのなかで、一般財団法人トヨタ・モビリティ基金は、超小型の一人乗りEV「コムス」を15台、無料で貸し出した。この「コムス」や、市内を走るバスがどこを走っているのか、携帯サイトなどで知らせてくれるサービスもあり、これらは、演劇祭が終わった後も、11月30日まで続けられる。
また、兵庫トヨタ自動車株式会社は、地域の住民向けに、豊岡市内の5か所をめぐる無料のミニバンを走らせ、演劇祭への参加を促した。兵庫トヨタ自動車株式会社の関智彦さんは、「まずは、この3日間で、市民の皆さんにサービスのうれしさを味わっていただきたかった。今後は、今回の課題を踏まえて、地域の皆さんにもっと喜んでいただけるような取り組みを、兵庫トヨタとして支援していきたい」と話した。(ラジオ関西ニュース)