女子サッカーのワールドカップ「FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023」開幕まで100日あまりとなったなか、なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は、本大会に向けての最後の海外遠征を4月3日からスタートさせている。その代表選手の思いや、今回の遠征の見どころについて、なでしこジャパンのレジェンドOGがラジオで語った。
ラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)で、「大会までアピールできる時間はそれほどないが、今度の親善試合でけがなくアピールしてほしいし、けがをしないで帰ってきてほしい」と選手たちをおもんぱかったのは、元なでしこジャパンDF川上直子氏。
今回、なでしこジャパンは、国内組からはWEリーグ初代MVPのGK山下杏也加選手(INAC神戸レオネッサ)をはじめとする14人、海外組がFW岩渕真奈選手(トッテナム・ホットスパーFC/イングランド)やFW浜野まいか選手(ハンマルビーIF/スウェーデン)ら11人の、計25人がメンバー入り。現地時間7日(日本時間8日)にポルトガルでポルトガル女子代表と、同11日(日本時間12日)にデンマークでデンマーク女子代表と、それぞれ対戦が組まれている。
川上氏は過去の経験を踏まえて、「(本大会に)選ばれるであろう選手は、なんとなく自分でわかるもの。チームや代表でのパフォーマンスを落とさずにその大会までいくというのが、頭の中にある」と、主軸の心境を吐露。一方で、「(当落線上)ギリギリの選手にとっては貴重な代表活動。なんとしてでもアピールしたいし、それが空回りせずにうまくチームに貢献できた選手が残れる」と、今回の遠征の重要性を語る。
また、「今回は大きな大会ではないので、そんなに早い段階から海外に入るわけではないが、そういうの(時差調整など)も含め、そこでコンディションを落とすようなことがあれば、監督さんの評価のなかでは本大会で『環境になかなか適応できない選手だったらきついな』となってしまう」と、コンディション適応が何より大事だとコメント。
なでしこジャパンの活躍の様子はテレビでも生中継される予定。川上氏は今回の遠征の見どころについて「対世界というところで、厳しい目で、『この選手は世界でも全然やっていける』、『この選手はすごいな! 絶対メンバーに残ると思う』など、それくらいの目で見てもらえれば」と語るとともに、チームには「大会前なので、内容よりも勝ちにこだわってほしい」とエールを送っていた。