今年1月、神戸にオープンしたクレープ店が、行列のできる人気店になっています。何でも食感が独特なのだとか。また、立ち飲み居酒屋の店舗を、営業時間の合間を縫って間借りしているというのも特徴です。
「ハナサククレープ」(神戸市中央区)の店主に、食感のヒミツや、こだわりのクレープが誕生するまでの話を聞きました。
■サクサク食感を実現するオリジナル製法の「じっくり焼き」
人気の一番の理由はクレープの食感だといいます。このオリジナルの食べ心地は、低温でじっくり3分焼くことで実現しているのだそう。地元神戸のインスタグラマー・ウラリエさんも、「生地がサックサクバターの、じゅわーーーザラメのシャリっと色んな食感が混ざり合う、新食感」と驚きを見せていました。
とくに人気のメニューは、“シュガーバター”とのこと。バターとザラメをふんだんに使った定番の組み合わせで、全メニューのベースにもなっています。
店主によると、とくに注目は“あんもちバター”だといいます。パリパリの生地に包まれているのは、まるで生八ツ橋のような求肥。さらにその中につぶあんがぎっしり詰まっていて「様々な食感がコラボした食べごたえのある一品になっている」と胸を張ります。ウラリエさんが食べた“チャイシナモンバター”も、シナモンがたっぷりと入っているそう。
■ヒットへの道のり~理想のクレープを求めて~
こだわりクレープの開発・構想には半年ほどかかったと話す店主。元々クレープが好きで、現在店を共同経営する婚約者と、全国のクレープ屋を食べ歩きながら研究したといいます。石川県や名古屋などの遠方にもクレープだけのために足を運び、訪れた数は約50店。「もっとこうだったらいいな」と理想を追求し、納得のいくクレープを完成させたのだとか。
そして昨年11月、兵庫県姫路市内のフードイベントに出店したところ、これが想像を超える好評を得たとのこと。味を好んで何回も来店するお客もいたといい、手ごたえを感じて店を出すことを決意。今に至るのだそうです。
誰にも真似できなさそうな“唯一無二”のサクサク食感は、クレープ愛と努力の賜物のようです。
※ラジオ関西『Clip火曜日』2023年4月18日放送回より
(取材・文=みねほのか)