《岸田首相襲撃事件》男、エスカレートする批判ツイート 岸田首相名指しで「世襲3世」 安倍元首相国葬、政治家と統一教会との関係も | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《岸田首相襲撃事件》男、エスカレートする批判ツイート 岸田首相名指しで「世襲3世」 安倍元首相国葬、政治家と統一教会との関係も

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 衆議院補欠選挙の応援で和歌山市内を訪れていた岸田文雄首相に対して爆発物が投げ込まれた事件で、威力業務妨害容疑で逮捕された兵庫県川西市・無職の男(24)とみられる人物が、ツイッターに政権を批判する投稿を繰り返していたことがわかった。

 男は2022年6月、被選挙権の年齢制限などを理由に参院選に立候補できなかったのは憲法違反だとして、国を相手に神戸地裁に提訴(請求は棄却)。ツイートはほぼ同時期に始まった。

 最初のツイートは同年6月27日。「参院選に立候補できなかったとして、20代前半の原告が国を提訴しました」と投稿、10万円の国家賠償を求める訴状を写した画像を添付していた。訴状の右上には神戸地裁の受付印が押され、日付(6月24日受理)も合っている。

男が神戸地裁に提出した訴状の表紙(男のツイッターより 画像の一部を加工しています)

 当初は自ら提訴した裁判の報告が主だったが、7月8日、安倍晋三元首相が銃撃され、政治家と統一教会との関係がクローズアップされると、ツイートの内容は徐々に政権批判へとエスカレートしていく。

 捜査当局は、これらの投稿の内容が犯行動機につながった可能性もあるとみて調べる。

2022年8月11日の投稿(※男のツイッターより 画像の一部を加工しています)

 同年8月11日には、「#統一教会」とタグを付け、「国政選挙に25歳、30歳で仕事を辞めて300万円供託して立候補しても、戦う相手は宗教団体の組織票、無料選挙運動員付きの既存政治家。一般人が絶対に政治家になれない仕組みが出来上がっています」と投稿。

 9月8日には、「民主主義を断固として守り抜く決意があるのなら、普通選挙やりましょうよ。岸田首相も世襲3世ですが、民意を無視する人が政治家には通常なれません。世襲が蔓延(はびこ)る原因は、立候補するだけで300万円もの供託金を要求する違憲な公選法があるからです。庶民は立候補出来ず、民主主義は崩壊します」とつづり、岸田首相を名指しした。

 そして、現行の選挙制度では一般市民が政治家になれないと主張した。

2022年9月8日の投稿(※男のツイッターより 画像の一部を加工しています)

 更新は今年(2023年)4月11日が最後で、合計23件のツイートが投稿されている。そのほとんどが訴訟や日本の選挙制度、政権に対する不満を記した内容だった。

 男は、2022年7月実施の参議院議員選挙で被選挙権(30歳以上が条件)を満たさず、300万円の供託金もないため立候補できなかったとして提訴した。代理人弁護士を付けない「本人訴訟」だった。請求は棄却され、男は控訴し、5月25日に大阪高裁で判決が言い渡される予定。

 男が2022年10月に一審・神戸地裁に提出した準備書面には「岸田内閣は故安倍晋三の国葬を世論の反対多数の中、閣議決定のみで強行した。民主主義への挑戦は許されるべきではない」と記載されていた。そのうえで「(安倍氏が)政治家であり続けられたのは旧統一教会のようなカルト団体、組織票を持つ団体と癒着していたから」と主張、こうした政治家がいるのは被選挙権が制限されているためと訴えていた。

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