兵庫県但馬地域の南端にある朝来市は「但馬の玄関口」とも呼ばれ、竹田城や生野銀山など観光資源も豊富だ。今年の元旦には朝来市で開催された親子マラソンにも参加したという劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティを務めるラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に、朝来市観光協会の北村碧さんが出演。この春おすすめの観光スポットや、現在朝来市で話題を集めているグルメについて語った。
朝来市の春を彩る祭りのひとつに、白井大町藤公園で行われる「藤まつり」がある。山陰随一の規模を誇る藤公園には総延長500メートルの藤棚があり、毎年ゴールデンウィークごろになると地域住民の手によって丁寧に剪定された藤が咲き乱れ、多くの観光客が訪れる。現在は4月29日(土)の開園を目指して準備の真っ最中。開催予定の「藤まつり」には、数年ぶりに地元の農産物販売や屋台などが出店する予定だ。
今、朝来市ではグルメも熱い。数年前から「地元グルメ開発」を行っており、なかでも但馬牛や但馬どり、八鹿豚などの地元ブランド肉を使ったご当地ドッグが散策しながら食べられるとあって人気を集めている。
平田さんは「但馬牛ドッグ(700円)」を豪快にひとかぶり。「おいしい! いいお肉を使っているからでしょうか、冷めてもおいしいですね」と絶賛。北村さんによると、「肉のうまみが違うから、いい但馬牛しか使いたくない」という「山城の郷」料理長の強い思いで実現した一品だそうだ。
「但馬どりドッグ(600円)」で使用している塩も、不純物を飛ばしてから山椒を加えたオリジナル塩というこだわりよう。竹田城の石垣に見立てた八鹿豚の角煮があふれんばかりに並んだ「石垣ドッグ(700円)」は、八鹿豚のやわらかい肉質と甘いあぶらのうまみが味わえ、食べごたえ十分だ。
平田さんは「どれもボリュームたっぷり。損はさせません!」と太鼓判。現在は、竹田城跡のほど近くに位置する休憩所「山城の郷」でのみ販売しているが、「こうした『朝来ドッグ』が今後地域に広がっていけば」と北村さんは期待する。
北村さんは進学のために朝来市を一時期離れたものの、Uターン。台湾の留学経験もあり、自身が学んだ中国語を生かして中国と日本をつなぎたいという。
北村さんの個人的なおすすめスポットは「車でしか行けない場所なのですが、四季折々の表情があって落ち着きます」という、朝来市青倉山の中腹にある青倉神社。「目の神様」として知られ、巨岩の裏から湧き出る水は御霊水とされている。
春の1日、朝来市で但馬の豊かな恵みにふれてみては?
※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2023年4月20日放送回より
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『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp
『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。