神戸市長田区のラーメン店で22日、店主が殺害された事件で、死因は、銃弾が中枢神経系を構成する脳幹を貫通したことによる脳損傷で、ほぼ即死状態だったとみられることが兵庫県警・長田署捜査本部への取材でわかった。店内から薬きょうのようなものが見つかっており、拳銃などで撃たれた可能性が高いとみられる。
店主は22日午前11時ごろ、台所で鼻や口から血を流し倒れているのを、買い物から戻った女性従業員が見つけ119番通報した。当時店内に客はおらず、店主が1人でいたとみられる。拳銃などの凶器も見つかっていない。
兵庫県警によると、殺害された店主は、特定抗争指定暴力団「六代目山口組」の中核団体、弘道会系「湊興業」の余嶋学組長(57)。
捜査関係者によると、119番通報の約20分前に帽子をかぶった男がラーメン店に入る姿が付近の防犯カメラに写っていたという。カメラはこの男が数分後に店を立ち去った様子をとらえている。捜査本部は男が事件の実行犯の可能性が高く、店主が1人でいるところを狙ったとみて行方を追っている。